――新ボトルのデザインの特徴を教えてください。
平岡 ガラスに比べて非常に軽量なのが樹脂の特徴ですが、これまでのアウスレーゼの商品のもつ高級感は残したいと考えていたため、ボトルに“かまぼこ”のようなカーブをつけて、光の集まる角を作りました。高級感を演出するとともに、手馴染みのいい、持ちやすい形状にしています。
村岡 お客さまの中にはボトルを手で握って頭皮に直接ふりかける方もいらっしゃるので、デザインするときは粘土などで実際に形をつくり、手に持ったときの感覚を試しながら、握りやすい形状を探していきました。また、キャップを回さず上に引き上げて開け閉めするのもアウスレーゼの特徴ですが、キャップの表面に細い溝を設けて、つかみやすく、また指紋がつきにくいデザインを採用しています。
――ボトルの進化が感じられるポイントを教えてください。
村岡 実は、父がアウスレーゼの長年の愛用者で、小さい頃から商品を目にしていました。発売から40年近く続くブランドなので、そうやって長くご愛用いただいている方の中には旧ボトルのデザインを気に入っていただいている方も多いかもしれません。実際に、素材をガラスから樹脂に変えるだけで以前のデザインを踏襲する案もあったのですが、どうしてもこれまでのアウスレーゼのもつ高級感が失われてしまい進化と呼べるものにはなりませんでした。新しい形にしたことで、ガラス瓶のような高級感を保ったまま、使いやすいボトルを完成させることができたと感じています。
平岡 これまで長くご使用いただいている方が店頭で迷ってしまわないよう、ロゴやラベルのデザインは以前のものを踏襲しています。しかも、ガラスのような高級感のある樹脂ボトルなので、お店に並ぶ商品を遠くから見ただけでは新デザインへの変更に気がつかないかもしれません。そのため長くご愛用いただいている方ほど、手に取ったときの軽さに驚いていただけるはず。さらに、実際にご自宅で使用していただくことで、新ボトルの進化を実感していただくことができると思います。