泡の重要性を学んだところで、今度はその実践編。洗顔のひとつひとつのステップについて安達さんに詳しく聞いてみました。基本的な洗顔方法だから、簡単に今日から始められるはず!
手に汚れや油分がついていると泡立ちが悪くなるので、まず最初に手を洗うことをお忘れなく。そして事前に水かぬるま湯で顔をぬらして。乾いた肌に直接泡をつけると、泡がつぶれやすくなるだけでなく、デリケートな肌には負担となることも。
手のひらがぬれた状態で洗顔料を適量とり、全体に広げます。少量の水かぬるま湯を数回に分けて加えながら、逆さにしても落ちないくらいになるまでしっかり泡立てましょう。
泡を肌のうえで転がすようなイメージで顔全体をやさしく洗います。額や鼻など脂っぽい部分は指の腹をつかってていねいに。つい指でこすってしまいがちですが、泡の弾力だけで洗うようなイメージでやさしく洗うのが鉄則。
すすぎは流水で約1分を目安に、水かぬるま湯でていねいに洗い流します。十分にすすいだら、タオルで顔を軽く押さえるように、やさしく水分を吸い取って。拭きすぎはNGです。
そうは言っても「泡立ては難しい・・・!」という方もいらっしゃるのでは?
「ポイントを押さえれば、誰でもできるものなんですよ。」という安達さんに、泡立てのポイントを教えてもらいました。
資生堂スキンケア研究開発センター
安達 謙太郎さん
ビールの泡を思い出して。油分の残ったグラスだと、泡がすぐに消えてしまいますよね。いい泡をつくり、洗顔中ずっと長持ちさせるためにも、まずは手を洗って油分や汚れを落とすことが大切です。
泡立てが苦手という方によく見られるのが、 “差し水”が少ない場合。泡が立ち始めてからも何度か水を足すように心がけて。せっかくの泡が水でつぶれそう、と思われるかもしれませんが、大丈夫。水を足して、どんどん泡立てることで、キメ細かいもっちりとした弾力のある泡がつくれます。
洗顔料をのせたほうの手のひらを器のように少しくぼませます。泡立てるほうの手は丸めずに力を抜いて指先を泡立て器のようにして泡立てます。空気を巻き込むように動かすのがポイント。


しっかり泡立てを行なった泡は、泡切れがよくすすぎやすいもの。逆に泡立てが不十分だと、すすぐときに顔の上で泡が立ってきて、結局時間がかかってしまうことに。ぬるぬるを落とそうとして肌をこする原因にもなってしまいます。
つまり、泡立てをしっかり行なったほうが、結果的には時間の節約になるといえそう。「泡立ては面倒で・・・。」とか「時間がなくてじっくり泡立てができない!」などと思っていらっしゃる方も、ぜひ試してみてくださいね。
たっぷりとキメ細かい泡を立てること。タオルでやさしくていねいに拭くこと。そんな“ひと手間”の積み重ねで、肌は変わってきます。「調査の結果、正しい洗顔を続けたことでかさつきやくすみを感じにくくなり、透明感が出るなど肌状態が良くなったと感じた方も多くいらっしゃいました。」
こちらは、たっぷりの泡でやさしく洗うことを続けた肌の水分蒸散量を表したグラフ。「テスト開始時に比べて、3週間後の肌の水分蒸散量が少なくなっていることがわかります。これは肌がうるおいを保つ力が高まったということ。このほか、角層の水分量が上がったという調査結果も!」

こちらは、洗顔後に顔の半分を軽く押さえるように拭き、もう半分を強めに拭いて、左右の肌の変化を表したグラフ。
「タオルで強く拭くよりも、軽く押さえるようにして拭いた方が水分蒸散量が抑えられていることがわかります。」

私自身は季節によって洗顔のタイミングを変えています。夏場は会社でも洗うほど(笑)。ただ、誰もがそうはいかないと思うので、個人的には気持ちに素直に洗えたらいいんじゃないかなと思います。今日はまずメークを落としたい!と思ったら玄関から洗面台に直行してもいいし、寝る前に洗うのでもいいと思います。自分が気持ちいいタイミングを重視してみて。
最近は朝に洗顔料を使わない方も増えているようですね。資生堂では、次に使うスキンケア製品の効果を最大限引き出すように洗顔料を設計していますので、ぜひ朝も洗顔料で洗ってほしいところですが・・・。朝ならではの汚れもありますので、“朝専用の洗い上がり”なんていうのがあったら、もっと朝洗顔を楽しんでいただけるのかもしれません。今後の研究課題にしたいと思います。
毎日ていねいに洗顔を行なっていれば、汚れを落としきれないことはほぼないと思いますが、古い角層表面や毛穴の汚れが気になるなら、スクラブ系のスペシャルな洗顔料を週に1~2回取り入れるのもいいと思います。ただし、やりすぎには注意してくださいね。
洗顔時のお湯は、体温より少し低いくらいの温度がベスト。刺激が少なく汚れが落ちやすい温度です。たとえば42℃くらいのシャワーを浴びながら洗顔を同時にされる方もいらっしゃるかもしれませんが、それでは少し温度が高すぎ。洗顔はぬるめの温度のお湯で行なうといいでしょう。
資生堂の洗浄系製品の開発に携わり、 “気持ちいい泡づくり”一筋で研究に励んでいる。元「すごい泡研究会」メンバー。自他共に認める代表作は、『洗顔専科 パーフェクトホイップ』。なんと学生の頃に泡に目覚めたという過去を持つ。

スキンケアのファーストステップである洗顔。その“泡の価値”を広く世に伝えるべく、様々な研究を行なったのが資生堂の「すごい泡研究会」。『洗顔専科 パーフェクトホイップ』が出たころに結成。

- 私が学生のころ、ボディーソープというものが出始めました。資生堂ではシャワーソープという商品を出していて、“さっぱりタイプ”と“しっとりタイプ”があったんですね。それを見たときに『僕は、さっぱり洗ったあとにしっとりさせたいけど?』と思ったんです。それが資生堂に興味を持ったきっかけ。そして、縁あって資生堂に入社し、洗浄グループのメンバーになったときに、さっぱり/しっとりに分けず1本で理想の洗い上がりを叶える洗浄料をつくりたい、という当時の思いがよみがえったんです。それでできたのが、『洗顔専科 パーフェクトホイップ』や『クユラ ボディーケアソープ』。クユラは2種類ありますが、洗い上がりではなく、香りで分かれているんですよ。

- 泡洗顔は、日本の気候や水との関わりのなかで発展してきた“日本の文化”。気持ちよくて清潔で美しくなれる、その“洗顔文化”を世界中の人たちに楽しんでもらえるようにするのが私の夢です。実際には、水が硬い地域などでは難しいこともありますが、ふわふわの泡を触ることは幸せな気持ちにつながることを多くの人たちに知ってほしいですね。

- キメ細かい泡のビールを飲むと、おいしくて幸せを感じますね。洗顔の泡もこれに似ています。泡好きですから、いい泡のビールも大好きです(笑)。
![[特集]あなたの泡立て、ホントに十分?泡マスター直伝!泡立て動画も 泡マイスターに聞く、理想の洗顔法](./img/awa01_h1_2.gif)











