資生堂は、2008年から始めた3ヵ年計画で、グローバル企業への変革の道をさらに邁進することを宣言しました。「一瞬も 一生も 美しく」というコーポレートメッセージに込めた想いを実現するために、資生堂ならではの「化粧を通じた社会活動」、世界の重要課題のひとつである「環境問題への取り組み」、お客さまの9割、社員の7割を占める「女性を支援する活動」、そして、お客さまとの信頼関係の基本である「安心・安全への取り組み」をCSR活動の柱として積極的に展開しています。
2009年度は、世界中のお客さまからより一層信頼され、愛される企業となるべく、それぞれの活動の領域を広げながら、さらにスピードを上げて取り組みます。
化粧を通じた社会活動では、医学だけでは解決が難しいあざや傷あとなど肌に深い悩みを持つ方のために、ハード・ソフトの両面で蓄積してきた研究成果を発展させ、QOL(Quality of Life=生活の質)の向上をサポートしています。そして、これまでの日本における活動をさらに広げるため、2009年4月には中国と台湾にも専用施設をオープンし、それを機に名称も「資生堂ライフクオリティー ビューティープログラム」と新たにしました。
長年にわたり、福祉施設などで行なっているご高齢の方、障がいのある方ための美容セミナーは、現在ではイタリア、ドイツ、シンガポールなど、世界各地で開かれています。私をはじめ役員の多くも参加していますが、そのたびに化粧が人の心を明るくし、喜びや自信をもたらす様子に触れ、私たちが感動を持ち帰らせていただくこともしばしばです。本年からはこの活動にすべての社員が容易に参加できる仕組みを整え、さらに広範囲の方々にお届けしたいと考えています。
資生堂は持続可能な地球社会をめざす企業市民として、すでに2004年に国連グローバル・コンパクトへの参加を表明していましたが、昨年11月には、同団体が提唱する「気候変動に関するイニシアティブ」に賛同、12月には世界人権宣言60周年を機に企画された、「企業活動において人権を尊重しサポートするCEO宣言」の署名にも参加しました。
さらに、2009年3月には化粧品業界で初めて、環境省より「エコ・ファースト」企業として認定されました。私たちは、「エコとビューティーが共生する新しいライフスタイル提案」など、資生堂ならではの活動に取り組むため、「CO2排出量削減」、「循環型社会の実現に向けた取り組み」、「人が地球と美しく共生する社会を実現するための提案」を宣言し、企業活動と自然との共生をめざし、地球環境保全に取り組んでいくことを約束しました。資生堂らしい環境活動を推進しながら、使えば使うほど人も地球も美しくなれるような、新しい価値の開発に向けてのチャレンジをしていきます。
女性を支援する活動として、優秀な女性研究者の育成に貢献するため「資生堂 女性研究者サイエンスグラント」を実施し、「出産・育児・介護」といったライフステージの影響を受けやすい女性が研究に専念できるように支援しています。一方、大切なステークホルダーである「社員」についても、これまで以上に育成機会を設け、女性社員の能力を最大に引き出せるように努め、意欲と能力のあるすべての社員が、持てる力を十二分に発揮できるような制度づくりに取り組んでいます。
今日、世界は100年に1度といわれる厳しい経済状況におかれています。また、地球温暖化や貧困など、多くの問題はいまだ解決の途上にあるままです。しかし、今だからこそなお一層、私たちは常に感謝の心を持って一人ひとりのお客さまが最高の美しさを実現し、「心」まで豊かになっていただくこと、人類にとってかけがえのない地球がいつまでも美しくあることへ向けて、できることすべてを実行に移していきたいと考えています。それが、世界中のお客さまへ向けた、資生堂の揺らぐことのない約束です。
2009年6月
株式会社 資生堂 代表取締役社長
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