第1章 資生堂ゲスト 平山友哉氏 國澤直美氏 舛田勇二氏 資生堂研究所訪問 健康的な顔色はいちばんのお洒落である。

撮影:立木義浩

<店主前曰>

長きにわたって連載したこの「Treatment &Grooming At Shimaji Salon」もあと2回で終了することになった。旧約聖書にあるように、何事にも始まりがあれば終わりがある。
長いこと連載をさせていただいた資生堂にまず感謝したい。そしていつも気持ちよく素敵な写真を撮影してくれた巨匠立木義浩さんに感謝を表したい。それからゲストとして登場いただいた有能な編集者たちや腕利きのシェフ、バーマンたち、いつも同席してくれた資生堂の女性スタッフの皆さんと、最後に登場してくれた唯一の男性スタッフなど、すべての皆さま、お忙しいなか本当にありがとうございました。皆さん、立木先生に写真を撮ってもらったのは一生の思い出でしょう。
わたしは毎日愛用しているSHISEIDO MENがどこでどのように作られているんだろうという素朴な疑問をいつも抱いていたので、ここはわがままついでに、最後の資生堂からのゲスト服部さんにお願いしてSHISEIDO MENを研究開発している横浜の研究所を連載の締めくくりに訪ねてみることにした。
当日の研究所では、本社のブランドSHISEIDOマーケティング部からやってきた平山友哉さんが出迎えてくれた。そしてさっそくSHISEIDO MENの研究開発に携わるお一人として國澤直美さんを紹介していただいた。

シマジ:へえ、わが愛するSHISEIDO MENが女性の研究者によって作られていたとは驚きです。

國澤:そうですか。うちにはSHISEIDO MENに携わっている技術者は10名ほどいますが、その半分は女性なんですよ。

シマジ:國澤さんの立場はどういうところにあるんでしょうか。

國澤:わたしはSHISEIDO MENの全体設計を担当しています。

シマジ:ではSHISEIDO MENは國澤さんのさじ加減1つでどうにでもなるんですね。

國澤:そんなオーバーな立場ではありませんが、SHISEIDO MENは発売前から研究に研究を重ねて開発してまいりました。

シマジ:わたしの生活のなかでは、SHISEIDO MENがない朝なんて正直考えられません。

國澤:ありがとうございます。研究者として感謝いたします。失礼ですけど、シマジさんはいまおいくつなんですか。

シマジ:77歳ですが。

國澤:お肌の感じ、全体の雰囲気から60代後半だと思いました。

シマジ:これもSHISEIDO MENのお陰でしょう。ところでこの研究所は研究専門で、製品は別の工場で作られているんですよね。

國澤:そうです。掛川工場とか大阪工場のほうで製品は作られております。

シマジ:一時SHISEIDO MENが品不足になったことがありましたが、伊勢丹メンズ館のサロン・ド・シマジでも大変でした。

平山:本当に申し訳ありません。シマジさんの宣伝が効いたんでしょう。それに海外の男性からの人気も高まったようです。一時的に品薄でしたが、ここにきてようやく一部の商品が入荷してきました。ですから我々は自信を持って日本経済新聞に全面1ページの広告を打ったんです。シマジさんに「大人の嗜み」というエッセイでSHISEIDO MENを紹介していただき、お陰さまで大反響でした。それにしましても、これまで長きにわたりSHISEIDO MENを応援していただき感謝しております。

シマジ:いえいえ、こちらこそ。ところで、國澤さん、女性の肌と男性の肌は違うと思うのですが、どんな違いがあるんですか。

國澤:男性の皮ふは一見分厚く見えますけど、バリア機能が女性に比べて弱く、日やけしやすく、シミができやすく、免疫力が弱い傾向にあります

シマジ:なるほど。だから本来なら若いうちからSHISEIDO MENを使うべきなんでしょうね。

國澤:ところが日本の男性はなにもスキンケアをしていない方がまだまだ多いんですね。実際は男性こそ若いときからお手入れをしなければいけないんですけどね。

シマジ:たしかにいままでの日本の男性たちは、ほとんどスキンケアレスだったでしょう。残念ながら、その意識の低さは発展途上国並みだったかもしれません。でもわたしが口酸っぱくアドバイスするようになってから、伊勢丹のサロン・ド・シマジの常連たちはSHISEIDO MENを続けて買ってくれています。若い人も増えていますよ。今回の日本経済新聞の資生堂メンの全面広告で、幅広い年齢層の男性がSHISEIDO MENを手に取ってみるきっかけになってくれたらいいですね。

國澤:おっしゃる通りです。一度手に取って使っていただければ、SHISEIDO MENのクォリティーの高さと値打ちがわかっていただけると思うんです。シマジさんのように、若々しさを保つためにSHISEIDO MENを毎日愛用してくださる方をお手本にしていただきたいですね。

シマジ:SHISEIDO MENの愛好者に聞くと、みんなこのデザインがいいと言っていますね。それからアンダーステイトメントな香りも好評です。

國澤:今年の1月から急ピッチでいままでの商品を見直し、新しいパッケージにしたり、中身の成分もさらに吟味したりして、さらに良いものを開発しております。

シマジ:たしかに、クリームのトータルリバイタライザーは箱のデザインも中身も変わりましたよね。

國澤:さまざまな成分の配合を変えています。お肌によりいっそうのハリと明るいつやを保ってもらうためと、乾燥から肌を守るための工夫が施されました。

シマジ:わたしは歳も歳ですので、ワンランク上のスキンエンパワリングクリームのほうを使っているんですが、こちらのほうも改良されるんでしょうか。

國澤:順次行なっていく予定です。

シマジ:ヘアワックスも以前より柔らかいつけ心地になりましたよね。しかも1度つけると1日中ヘアスタイルを保ってくれています。あれがないとわたしの髪型はサマになりません。よろしくお願いいたします。

平山:シマジさん、今日はわざわざわが社の研究所までお越しいただいたので、ぜひもう1人紹介させてください。主幹研究員、舛田勇二です。そして今日はシマジさんのお肌チェックのための手配もさせてもらっております。

シマジ:えっ、それは願ってもないことです。

平山:では別の部屋ですのでご案内いたしましょう。

シマジ:國澤さん、どうもいろいろありがとうございました。今後もSHISEIDO MENの改良をくれぐれもよろしくお願いします。

國澤:今日はお会いできて光栄です。じつはわたしはこの連載の大ファンなんです。ありがとうございました。

シマジ:はじめまして。シマジと申します。

舛田:シマジさんのお名前はかねがね存知あげております。

シマジ:マスダさんは珍しいほうの舛田さんなんですね。男性の肌のメカニズムを徹底的に教えてください。

舛田:男性に肌のキメの話をしてもピンとこないかもしれませんが、肌のキメはとても重要なんです。シマジさんには理解していただけるでしょう。今日は簡単に肌チェックができるUVカメラでシマジさんの肌をチェックしてみたいと思います。

シマジ:UVカメラといいますと?

舛田:肉眼では見られないものも見えてくるんです。たとえば日やけ止めのサンスクリーンをつけたあと、肉眼ではつける前とそう変わりなく見えますが、このUVカメラで撮影すると塗った部分は真っ黒に写るんです。サンスクリーンが実際に太陽光線をガードしているのがよくわかります。

シマジ:でも真夏の暑さでは、汗で流れてしまいませんか。

舛田:それが最近の研究の結果、サンスクリーンが汗と一緒になってさらに防御膜が強くなるようなものができているんです。

シマジ:さすがにこの研究所は先端をいっているんですね。

舛田:なにはともあれ、シマジさんをUVカメラで撮影してみましょう。ではお顔を横向きでお願いします。

シマジ:メガネはつけたままでいいですか。

舛田:いいですよ。軽く目を閉じていてください。はい、これがいま撮ったUVカメラの写真です。メガネのレンズが真っ黒に写っているのはレンズがUV加工されているからです。シマジさんの肌は、目立ったシミもなく健康そのものです。このようにキメが細かくて明るい状態を保っていらっしゃるのは、常日頃の努力の賜でしょうね。

シマジ:いやいや、SHISEIDO MENさまさまです。健康的な顔色はいちばんのお洒落だと思います。これからも頑張ります。今日はありがとうございました。

舛田:こちらこそ。

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