乳液が透明!?
ドゥース 開発者インタビュー
資生堂
グローバルイノベーションセンター駒井 亮太
乳液嫌いな人の声に耳をかたむけて
どうして透明な乳液を開発しようと考えたのですか?
仕事にプライベートに忙しい30代女性たちは、スキンケアが浸透しにくいことを実感しています。
だから、とにかく角層までの浸透感にこだわり、うるおいのある肌を目指したスキンケアを開発しました。
特に重要なスキンケアアイテムである乳液を見直すことにしたのです。
なぜなら、乳液はなじみが遅い、ベタベタする…といった理由から、“うるおいが必要”と思っているのにもかかわらず、敬遠されがちです。
そんな方々に向けて乳液らしくない乳液にチャレンジしました。
私が考えた乳液らしくない乳液は、①うるおうのに、ベタつかないこと。②乳液とは思えないなじみの良さです。

「うるおうのに、べたつかないこと」をどう表現したのでしょう?
乳液が嫌いな人は、乳液をベタつくといいます。
ですから、つけた瞬間、みずみずしさを感じるようにしました。
その秘密は、肌に乳液の中の水の層が触れる乳化技術を用いて、つけた瞬間にみずみずしさを実感いただけるような工夫を凝らしたことです。

「乳液とは思えないなじみの良さ」については?
乳液嫌いな方々がそろって口にするのが、ずっと肌の上に白く残っていてなかなか馴染んで行かないということです。
そこで私は、すぐなじむ浸透感と乳液が白いからなじみが気になるのではないかと「透明の乳液」にチャレンジしました。

うるおいと浸透感のための試行錯誤
すんなりと開発は進んだのでしょうか?
いいえ、乳液を透明にすることは非常に難しく、何度も何度も試作を繰り返しました。乳液はいわゆるエモリエント成分といわれる油と水を乳化させているものです。油は水と混ざると白濁してしまいます。
かといって油を入れないと乳液としての効果がなくなってしまうため、どうすればよいのか頭をフル回転させて考えました。
当初、できあがった透明乳液は、浸透が悪くいやなベタベタ感があり、失敗!
浸透感とベタつきのなさの両立を図るために、化粧水の浸透力からヒントを得たり、成分の一滴までも細かくコントロールするなど試行錯誤の日々が続きました。
そして、ついに、浸透感があり、ベタつかない、「透明」な乳液を完成させたのです。
忙しい皆さまにも楽しいスキンケアタイムをお届けし、晴れやかに過ごしていただければ嬉しいです。
※エマルジョンⅠ ※※角層まで
