願いは次元を超えるおはなし
ある月夜の日。
女の子はいつの間にか、黒々と生い茂ったいばらの
森に迷い込んでしまいました。
途方にくれた女の子の目元を
月明かりが照らしています。
そんな時木々の中から飛び立ったのは
マジョリカバード。
“願いを込めていばらをかき分け進んでみて”とささ
やきます。
「もっともっと完璧なまつげがほしいの…」
とつぶやくと、
突然いばらが光り輝き、動き出し、
道が開けていきました。
その先にはきらめく見たことのないマスカラが宙に
ふわりと浮いています。
おそるおそるマスカラに手を伸ばしてみると、
不思議なことに、光の奥で手を伸ばす
もうひとりの自分と目が合ったのです。
手と手が触れた瞬間、次元が歪んだような
感覚とともにまばゆい光に包まれました。
「くるんもするんも、いただくわ。」
理想のまつげを叶える魔法を手に入れた女の子
は満足そうな微笑みを浮かべ、
軽やかに駆け出して行ったのでした。
