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UNO×ビジネスリーダー

ビジネスリーダーのセルフプロデュース術。 天沼の肌とリーダー論 ビジネスリーダーのセルフプロデュース術。 天沼の肌とリーダー論

[株式会社エアークローゼット CEO]

天沼聰

vol.11

2019.10.18

プロによるスタイリングサービスを提供する「エアークローゼット」。リーダーの天沼聰代表取締役社長兼CEOは、ファッションの知識や人脈がないまま業界へ飛び込んだ。その動機や自己演出とは?

CHAPTER 1

「業界の知り合いが
ゼロで愕然」

_天沼は、異文化への好奇心からアイルランドで高校生活を送り、ロンドン大学で経営や情報システムを学んだ。帰国後、コンサルティング会社やIT企業で経験を積んだが、起業に選んだのは意外にも未知の業界だった。

「社会人になる前のタイミングから、社会に貢献出来る起業をしたいと思っていました。仲間と3人で設立したのですが、 『ワクワクが空気のように当たり前になる世界へ』というビジョンを立ち上げて、ライフスタイルを豊かにするサービスを作りたいと考えたんです。ワクワクするものが、毎日少しずつでもどこかに散りばめられていれば、生活が変わり、人生も明るくなるので大切だと感じていたので、私たちがそういった瞬間をお届けすることが出来たら良いなと。当時、4帖ほどのレンタルオフィスでディスカッションを続け、ライフスタイルの中で一番ワクワクするのは、洋服に出会う瞬間とか新しいファッションを身に纏って歩いている時とかだということに気づきました。そういった出会いを沢山作りたいねと。特に女性は、例えば仕事が忙しくなったり、子供を産んで育てる中で時間の使い方が変わったりして、今のトレンドや着こなしを知ったり、新しいブランドを探すなど、ファッションにかける時間が足りないのではないかと思いました。ただ……当初、愕然としたのは、肝心なファッション業界の知り合いがゼロだったんです。起業メンバー3人合わせて、ゼロ。業界の当たり前のことや、業界の今の課題も知らない状態でのスタートは、結構大変でしたね」

_そこで、友達の友達には関係者がいるかもしれないとSNSで呼びかけた結果、業界の知人を紹介してもらえることになった。しかし、業界に無知な起業家の全く新しいサービスの提案である――

「ファッションブランドの方々は洋服を販売しているわけですから、最初、レンタルサービスと言った時に敵視されそうな感じでしたね。すごく懐疑的と言いますか。でも、お客様が、ワクワクしながら良い洋服と出会い、大切に着るという体験をしてもらうサービスだということをお伝えすると、共感して下さる方が少しずつ増えて。本音で熱意を届けるのは大事なことだと思いました。私たちのサービスは、お客様が新しいブランドと出会うきっかけになるだけではなく、お客様が着てみて気に入れば、そのブランドの実店舗にも立ち寄ったりもしますから、お客様とブランドの新しい接点や展開を作ることにもつながっています」

CHAPTER 2

「スキンケアは
ビジネスパーソンとしての
マスト習慣」

_ファッション業界との関係値がゼロの状態からスタートした天沼は、次々と持ち上がる課題を一つ一つ解決しながら前進し続けている。その成長には、仲間の存在と見た目の演出も関係しているようだ。

会社の成長の原動力と感じているのは、仲間ですね。私たちは、サービスの向上や改善する気持ち、進化を大切にしています。お客様のワクワク感やニーズを知り、それをしっかりと咀嚼して機能を改善してくれているのが、会社の仲間で、やはり彼らが成長の鍵だと思っています。その能力を充分に発揮するためにも、全体の調和がとれた最適な組織を目指すことが重要です。組織には役職や立場などの役割が存在しているものの、個人個人では対等だと考えています。弊社ではその考えの一環としてニックネーム制にしています。ニックネームで呼び合うことで、コミュニケーションが円滑になるんです。私のニックネームはアッシュ。名刺にも『call me Ash』と書いてあるんですよ。また、積極的にコミュニケーションを図るという意味では、帰る時に一人一人、全員と握手をしています。一日一回、目と目を合わせてコミュニケーションを取ることが大事。組織作りでは、この対等なコミュニケーションをすごく意識していますね」

_天沼は仲間と対等な関係を築く一方、経営者としてTPOに合った見た目を保つようにしている。

「人と会った際の第一印象として、清潔感は信頼感にも繋がると思っています。そのため、リーダーとしての役割や、立場に合った印象を受けて頂ける見た目になっているかを、常に気にしています。これは経営者に限らず、ビジネスパーソンとして、プロとして、当たり前のことだと思います。私が習慣にしているのは、人と会う前に鏡の前に立ち、自分自身の顔の表情や肌のコンディションを確認すること。ルーティンのようなものですね。これは洋服を着る行為に近いです。裸で人と会わないのと同じように、一人一人が自分自身の立場を考えて肌や見た目を整えるのは、プロとして当たり前のことで責任でもあると思います。イギリス時代にも、彼らに驚かされたのは、セルフブランディングという考え方を徹底して行っているという部分でしたね。自分の役割に対して、自分はどう見られるべきかというのを、すごく意識している。若いビジネスマンの方も、組織での自分の役割を徹底的に理解した上で、その役割を全うしたり、可能性をもっと高めるためにも、肌や見た目を気にするようにしています。
私は、顔のTゾーンの辺りが赤くなってしまうことがあるので、(※)BBクリームを朝、顔全体に塗ってカバーしていますね。あとは鼻の下にニキビあとがあるんですが、そういった特に隠したい部分にポイントでつけますね。はじめ、手に出したときは白いクリーム状で「本当に色がつくの?」と不思議に思うんですが、すぐに肌の色に馴染んで補正が出来るので、使い勝手がすごく良いです。 自分の顔をチェックしてから行動に移れば、自分はちゃんとケアしたぞ、と認識できるので、自信も一段上がるものです」
(※)ウーノ フェイスカラークリエイター <日中用カラークリーム>

CHAPTER 3

「日本のファッション文化を海外へ」

_現在、300ブランド以上約10万点が揃うレンタルサービスの女性会員数は、約22万人。会社は、実店舗の運営や自宅での試着購入サービスなども展開している。

「今後も、新しいファッションとのワクワクする出会いや体験を作りたいという軸は全く変えずにいきます。ただ、日々お客様からの問い合わせメールに目を通させて頂いたり、実際にお話を伺ったりしていますが、そのお声を全て鵜呑みにしてしまうと、大きく間違ってしまうこともあるのではないかと感じています。私たちがしっかりと咀嚼、取捨選択して、本当にお客様の使い勝手が良いものやお求めになられるであろうものを提案すべきですよね。」

_未知の異業界で起業してから5年、天沼が思い描く事業と自身の将来像とは――

「メンズやシニア、キッズへのサービスを展開したり、マタニティーの期間中もファッションを楽しんで頂いたりと、ワクワクが増えるのであれば、ターゲットを広げたいですね。将来的には、アジア、東南アジアからですが、日本のファッション文化を海外でも楽しんで頂きたいと強く思っています。私たちのシステムは、スタイリストさんたちが何処にいてもオンラインでスタイリングが出来る仕組みになっています。新しいファッションとの出会いを、国内外を問わずにどんどん作っていきたいと考えています。個人的には、経営者として自分自身を成長させたいですね。肌荒れをして疲れた表情のリーダーではなく、見た目のケアが出来ていて、自分の役割をしっかりと見極め、芯が通っている、軸を持っているリーダー。ライフスタイルを豊かにしていく会社のリーダーとして、適任と言ってもらえる人間になりたいというのが、今の夢かもしれません」

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