Q&A

よく寄せられる質問にお答えします。

① 敏感肌って何?

Q. 敏感肌って何ですか。

A. 明確な定義はありませんが、肌の感受性が高まっている肌の状態をさします。

敏感肌は『肌が敏感に反応する状態』、その原因には個人差があり、現れる症状(サイン)は1つではありません。

CASE 1

肌の乾燥が著しく、かゆみやひりつきを感じる。

肌疾患であるアトピー性皮ふ炎になりやすいアトピー素因肌

CASE 2

湿しんやかぶれ、赤みなどが生じる

特定の物質にアレルギー反応を起こすアレルギー肌

CASE 3

睡眠不足や生理周期によって吹き出物が出やすい

CASE 4

季節の変わり目に肌荒れをしやすい、など

肌がもともともっているマイナス素因に、より強く傾いて起こる肌トラブル

さまざまな状態に対して肌の感受性が高まった肌状態を 「敏感肌」、ふだんは問題がないものの体調や季節などの影響を受けて一時的に刺激に対して感受性が高まった肌状態を 「不安定肌」といいます。

バリア機能の低下で現れる3つの肌トラブル

1. アンバランス肌:べたつくのにかさつく、アンバランスな肌
バリア機能が低下、角層の水分量が保てず乾燥、肌荒れを起こす部分と、角層が厚くなり毛穴が詰まる部分が混在。
アンバランス肌の断面図
2. ニキビ・吹き出物肌:ニキビや吹き出物がポツポツと…
バリア機能の乱れで角層が厚くなり毛穴が詰まる。詰まった皮脂がえさになりアクネ菌が増殖する。
ニキビ・吹き出物肌の断面図
3. 乾燥・荒れ肌:肌荒れで、カサカサ・ゴワゴワする
バリア機能が低下し外からの刺激を受け、肌が知覚過敏状態になる。角層の水分量、水分保持力が低下し肌荒れしている。
乾燥・荒れ肌の断面図
POINT
原因や症状はさまざまですが、バリア機能を強化するお手入れで和らげることが可能です。

Q. 敏感肌は、治るのでしょうか?

A. 敏感肌とは、肌のバリア機能が低下しているため、少しの刺激にも反応してしまう肌状態のことです。バリア機能を整えることで症状を和らげることが可能になる場合があります。

敏感症状を和らげる方法は、現れている症状や原因によってさまざまです。

生活環境が原因で引き起こされる敏感肌

睡眠不足やストレス・食生活の乱れ・生理周期
上のような条件で、肌がもともともっているマイナス素因に拍車がかかっている場合(外食が続くとTゾーンのべたつきとほおのかさつきが同時に現れる、ストレスを感じるとニキビ、吹き出物ができる、睡眠不足が続くと乾燥・肌荒れする など)
POINT
デリケートになっている肌に刺激を与えないようにいたわりながら、低下している肌のバリア機能を整えることで肌の不調を防ぐことが重要です。

アレルギー反応からくるアレルギー肌

ある特定の物質にアレルギー反応を起こす・化粧品でかぶれるのですが、どうしたらいいですか?
一度アレルギー体質になってしまうと、スキンケアによる反応自体の改善はむずかしいといえます。皮ふ科のパッチテストなどでアレルギーの原因を突き止め、原因物質を避けることが大切です。

アトピー性皮ふ炎になりやすいアトピー素因肌

肌の乾燥がひどく、かゆみやひりつきを感じる・過去にアトピー性皮ふ炎の経験がある
こういった方は、体質的にアレルギーを起こしやすいだけでなく、もともとバリア機能が弱いために刺激を受けやすいのです。肌のバリア機能を強化、うるおいを与え肌を落ち着かせると同時に、肌状態を悪くする悪玉常在菌の働きを抑えるお手入れが大切です。
POINT
原因にかかわらず一度肌荒れを起こすと、それをカバーするために未熟な細胞が生まれる悪循環も発生します。肌のバリア機能の強化が敏感肌を安定させる鍵となります。
紫外線・乾燥・汚れ・ダニ・花粉などの外からの刺激に案納する肌の断面図

肌のバリア機能

肌表面の「角層」と呼ばれる部分の細胞の外膜(CEといいます)が丈夫でしっかりしていると、細胞に十分なうるおいがあり、かつ、角層と角層の間の「細胞間脂質」が整列して重なり合いながらバリアをつくり、外からの刺激を受けにくくします。こういった状態を「肌のバリア機能が良好」といいます。

Q. 敏感肌が増えていると聞きましたが、本当ですか?

A. 以前に比べて、敏感肌だと感じている方が増えていることは確かです。

「常に敏感」ではないものの、自分の肌は生活環境の影響を受けやすい、やや敏感気味である、と感じる方が増えています。

アレルゲン(特にスギ花粉や住環境がよくなったことで増加したダニ)が増加していることや、食生活の変化、環境汚染などの原因に加えて、

・肌や化粧品に対する意識の高まり
・女性の社会進出による食生活の変化
・生活リズムの乱れ、ストレスの増加
・エアコンの普及による室内の乾燥
・清潔志向からくる「洗いすぎ」によるバリア機能の低下

グラフ:20代〜30代女性の敏感肌意識推移(資生堂調べ)

などの要素が増加理由として考えられます。

Q. 花粉症と敏感肌って何か関係があるのでしょうか?

A. アトピー体質は遺伝の傾向が強いため、全く関係がないとはいえません。また、花粉症はアレルギーの一種ですので、肌に花粉のアレルギー反応が出ることもあります。

アトピー体質の方の場合

敏感肌のひとつにアトピー性皮ふ炎になりやすい体質の「アトピー素因肌」がありますが、アトピー体質は遺伝する傾向が強いので、親きょうだいに花粉症やアレルギー性鼻炎などの方がいる場合は、アトピー素因肌である可能性が高いことは事実です。

春先に肌トラブルを起こしやすい方の場合

花粉症によって敏感肌になっているというよりも、もともと敏感な肌に花粉自体が外部刺激となる、または、鼻をかむティッシュが刺激となることが多いようです。体調が悪いと肌のバリア機能も低下するため、症状が現れやすくなります。

POINT
春先は特に、負担をかけない肌にやさしいスキンケアが、安定した肌を保つ秘訣です。