Vol.1
美容医療の今

美容医療って特別なことではないのですか?

お肌のお手入れのひとつとして、
10人に1人が美容医療の経験者。

服部先生
かつての美容医療のイメージは、美意識の高い女性たちが他人に気づかれずに、そっと受ける特別な美容行為でした。女性誌やインターネットなどで、さまざまな美容医療技術が紹介され、施術そのものに対する情報が増えていること、そして一年を通じた美白ケアやUV対策が当たり前となった今、普通の女性たちがお肌のお手入れのひとつとして、美容皮ふ科を訪れるようになってきました。既に女性の10人に1人が、美容医療経験者というデータがあるように、当院でも患者さまは年々増えていると実感しています。
ここ数年での当院の患者さまの年代構成は大きく変わっていませんが、これからは若い年代が今まで以上に、美容医療を気軽に経験する時代になってくると思います。ある調査で美容医療を受診したいと考える女性の割合は、若い年代ほど高く、20代後半では半数近くが「関心がある、やってみたい」と回答しているほどです。

どのようなきっかけで来院されるのですか?

ウェブサイト、知人の紹介などから、
効果と安全性を見極めて来院。

服部先生
当院の場合、来院のきっかけはクリニックのウェブサイトの閲覧が最も多く、次に信頼できる知人からの紹介、クチコミと続きます。
「お肌の状態がよくなった友だちに、“どうしたの?”と質問したら、“美容皮ふ科に通院しているの”と告白されたので、“私もぜひ!”」という患者さまもいました。また当院は保険診療もしているので、皮ふ疾患の治療を受けていた患者さまが自由診療(保険外診療)を知って、そのまま受診されることもありますね。いずれにせよ、効果だけではなく安全性を見極めたうえで、信頼できると判断された方が来院されます。
美容医療に関する情報は、世の中にあふれていますが、病院選びはネットの情報だけを頼りにしない方がいいですね。

どのような方が来院されるのですか?

ニキビに悩む男子高校生から、
外出の機会が多い80代の方まで。

服部先生
患者さまは女性を中心に、下は10代から上は70、80代の方まで、幅広い年代の方が来院されます。仕事だけでなく趣味や習い事など、外との関わりの多い女性たちが増えたことから、いつまでもキレイでいたい、キレイだと見られたいという気持ちが影響しているのだと思います。それに最近では、高校生や男性の患者さまも増えています。高い美意識をお持ちのお母さん世代は、娘さんや息子さんのニキビや毛穴などの悩みに対する理解があります。お子さまから相談があれば、「皮ふ科へ行ってらっしゃい」と自然にアドバイスされているようです。美容に関する親子のコミュニケーションが密になってきているのでしょう。
男性の場合は、奥さまや恋人、妹さんなど身近な女性から「最近シミが増えてきたんじゃないの」と指摘されたりすることなどもきっかけになるようですね。美容医療への期待の高まりと、施術に対するハードルが下がってきていることを感じています。

患者さまの美意識の変化はありますか?

肌がキレイになってくると、
その状態をキープしたくなる。

服部先生
通院後に肌がキレイになってくると、その状態を維持したいと思うようになるんです。患者さまの美意識の変化はとてもわかりやすい。今の肌状態をキープするために、ちょっといいスキンケアを使うようになって、きちんとした使い方をいつでもできるようになります。一方で、ある程度継続して治療されている患者さまでも、ご自宅でのアフターケアをほとんどされない方もいらっしゃいます。もったいないですね。施術でできることはたくさんありますが、美しい肌を手に入れて維持するためには、毎日の正しいケアを継続することが大切なんです。
美容医療と化粧品の両方からのアプローチがあって、初めて最大の効果が期待できると考えています。もっと自分に自信を持てる方が増えてくるといいですね。

服部 英子 先生
南青山皮膚科 スキンナビ クリニック院長
服部 英子 先生
東京女子医大卒。皮膚科専門医。
日本皮膚科学会皮膚科専門医。東京女子医大病院、虎ノ門病院、JR東京総合病院等で、皮膚科勤務を歴任。皮膚疾患全般、特ににきび、アトピー性皮膚炎、色素性疾患の診断・治療に実績。
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