Vol.2
美容皮ふ科での施術とは?

皮ふ科と美容皮ふ科は何が違うのですか?

悩みが解消される、
美容皮ふ科に期待が高まる。

服部先生
当院では、皮ふ科診療と美容皮ふ科診療の双方を行っています。例えばニキビ治療ひとつでも、皮ふ科と美容皮ふ科は診療方法が違います。外用薬や内服薬など保険診療で、皮膚疾患としてニキビを治療するのが皮ふ科。ニキビの治療はもちろん、ケミカルピーリングやイオン導入など自由診療(保険外診療)によって、ニキビ跡までキレイに治すのが美容皮ふ科です。
前回もお話しをしましたが、美容医療が一般化され特別なことでなくなった今、患者さまの中には「ニキビ跡が気になるから、ピーリングがしたい」ですとか、「ニキビが治ったから、今度は毛穴をなんとかしたい」といわれて、自由診療を継続受診される方もいらっしゃいます。ひとつの悩みが解決されると「ベストな状態を維持したい」という思いが強くなり、そしてさらに「肌にいいことは何でもやってみたい」と意識が変わるようです。

レーザー治療と光治療は
  どちらがいいですか?

患者さまの肌悩みや症状により、
どちらの治療法にするかを判断。

服部先生
レーザーは単一の波長ですので、肌の悩みに応じて種類を選択します。光治療は幅広い波長の光を使用するので、複数の症状に広範囲でアプローチできるのが特長です。ただ、治療回数がかかってきます。全体的にシミや赤みが気になる場合は光治療で、このシミが特に気になるという場合はレーザーでといったように、患者さまが求めている肌悩みによって、どちらを使うかを決めていきます。まず光治療で全体のシミやそばかす、赤みを薄くしてから、レーザーで気になる箇所をピンポイントで治療していくことをおすすめしていますが、いちばんの悩みを早く解決してさしあげた方が満足度は高いですね。
患者さまの美的感覚や価値観によって、治療の順番や基準が変わることは多いです。

レーザーや光治療での
  ダウンタイムが気になります…

美容治療技術の進化によって、
ダウンタイムも短くなった。

服部先生
近年美容医療では、さまざまな新しいレーザーが開発され、治療技術が発達してきています。また、日本人の肌に対応する光治療機器の登場によって、メスを使用する外科治療を受けた後のようなダウンタイムも少なくなりましたが、まだまだ心配される方は多いようですね。
ダウンタイムは、施術後の腫れやむくみ、かさぶたなどが回復するまでの期間のことをいいます。治療にも幅がありますので、ピンポイントの施術後なら絆創膏を貼ったり、専用のコンシーラーを使えたり、ダウンタイムも以前のように長いものばかりではなくなっています。施術後にメークをして帰られる方もいらっしゃるくらいです。
治療の幅も広がり、ダウンタイムも短くなり、費用的にも手頃になってきたので、日常生活の中でごく自然にこれらの治療を取り入れることが可能になったと思います。

施術後のスキンケアって
  どうすればいいですか?

美容医療の効果を高める
正しいスキンケアの重要性。

服部先生
患者さまは、美容医療の効果の高さや早さを期待して来院されます。スキンケアでは完全に消えなかったシミが、美容医療だと魔法のように消えるのだと大きな期待感をお持ちのようです。私は美容医療とスキンケアは両立させるもので、どちらの方が効果的だとか、どちらがより必要なのだとは思っていません。美容医療だからできること、スキンケアだからできること、それぞれの両方のよさを組み合わせることで、真に美しい肌をつくることができると考えています。 当院では患者さまに、両方をきちんと取り入れることが重要であると最初に説明しています。施術後の肌にこそ、その効果を保ち、高めるために、正しいスキンケアが重要であるとお伝えしています。

服部 英子 先生
南青山皮膚科 スキンナビ クリニック院長
服部 英子 先生
東京女子医大卒。皮膚科専門医。
日本皮膚科学会皮膚科専門医。東京女子医大病院、虎ノ門病院、JR東京総合病院等で、皮膚科勤務を歴任。皮膚疾患全般、特ににきび、アトピー性皮膚炎、色素性疾患の診断・治療に実績。
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