資生堂
D-アミノ酸ラボ

004世界初の分析技術
で解明した
「D-アミノ酸」

資生堂と九州大学の共同研究が
切り拓いたD-アミノ酸の世界

長らくその存在すら疑われていた「D-アミノ酸」。資生堂は九州大学との共同研究で、D/Lアミノ酸高感度一斉分析装置を開発。世界で初めて肌の中に「D-アミノ酸」があることを発見しました。この技術は生命科学研究を大きく前進させ、病理機構の解明を通じた診断・創薬への展開などが期待されています。

  • D-アミノ酸とL-アミノ酸の違い

FACT

D-アミノ酸は、L-アミノ酸より
細胞の中で長く存在

L-アミノ酸が細胞の中で代謝されたり、タンパク質の材料となって消費されるのと異なり、D-アミノ酸は長持ち。皮膚中ではさまざまな美肌機能を発揮する。

CHECK!❶

医療の分野でも注目を集める
D-アミノ酸

資生堂が慶応義塾大学医学部と実施した共同研究では、全身の筋肉が動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)や腎臓病など特定の疾患を持つ人は、体内のD-アミノ酸とL-アミノ酸のバランスが変化していることが判明。健康状態の指標(バイオマーカー)として活用できる可能性が期待されています。また慶応義塾大学医学部の笹部潤平専任講師は、米国ハーバード大学において、腸内細菌によってつくられるD-アミノ酸が病原菌からの防御や腸内環境の維持に関わっている仕組みを発表しています。

CHECK!❷

D-アミノ酸の世界市場は
2030年に3億180万米ドルに!

コロナ禍以後、変化したビジネス環境。2022年に 1 億8190万米ドルだったD-アミノ酸の世界市場は、2030年には 3 億180万米ドル(日本円に換算すると400億円強)に達し、年平均成長率は6.5%と予測されています。アメリカ合衆国では、2022年のD-アミノ酸市場は4960万米ドル。中国では、2022年から2030年のD-アミノ酸市場の年平均成長率は10.6%に達すると見込まれています。その他D-アミノ酸市場として注目されている国は日本、カナダ、ドイツです。