いい男のいい時間。大人の宿

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京都 長楽館 宿泊券ご当選者

小原吉男さんと克子さんは、昨2011年に、銀婚式を迎えたご夫婦。娘さんと息子さん、二人の親として忙しい日々を送ってきたが、この春には、息子さんが大学を卒業。「やっと親としての役目を終えます」というおふたりに、今までとこれからの“いい時間”をうかがった。

子どもと母親の世話、そして会社の倒産。二人三脚で歩んできた日々

おふたりの歴史の始まりは、吉男さんが38歳、克子さんが29歳のとき。神奈川県出身の吉男さんが、実家の近くに住む方に、千葉県に住む克子さんを紹介されたのが出会いだったという。

自身を人見知りという吉男さんだが、克子さんにはすぐに打ち解けることができたとか。
「私は当時から仕事の都合で関西に住んでいたんですが、引っ越した当初はなかなか馴染めなかった。でも、妻は社交的だし、関東から移り住むことにも、抵抗はなかったようです。だから、社交的なことは妻にまかせて、安心できるなと思いました」。
克子さんもまた、出会ってすぐに、赤い糸を感じたという。
「穏やかでゆったりした人で、『ああ、この人だったんだ!』って。新幹線で関西に戻るのを見送りに行って、このまま一緒に行きたいって思ったぐらいなんです」。

小原吉男さん・克子さんご夫妻
小原吉男さん・克子さんご夫妻2

そしておふたりは、イギリスのチャールズ皇太子とダイアナ妃が来日した1986年にご結婚。その後すぐに子宝に恵まれ、幸せな生活が始まった。

克子さんによれば、お子さんができたとわかったときには、吉男さんは大変な喜びようだったそう。
「まだ生まれてもいないのに、アレコレおもちゃを買ってきちゃって(笑)。でも、子育てでは大変なことも色々あったんですよ。娘が中高校生の頃には、なにかと私に反抗して、毎日のようにバトルになって」。
吉男さんは、「娘は私になんでも話してくれたけれど、当時は仕事で帰りが遅かったから、ほとんど、妻が育ててくれた感じだと思いますよ」と当時を振り返る。

また吉男さんは、子育てだけでなく、吉男さんのお母さまの面倒を見てくれたことでも、克子さんに感謝していると話してくれた。
「人として、母親の老後まで楽にしてあげられたらと思って、娘が中学生の頃に、母との同居を決めました。母は昨年亡くなったんですが、最後は歩くのも不自由になり、トイレがうまくいかなくて。妻はそれを、『ハイハイ』って手際良く片付けるんですよ。私ではとてもできなかったですね」。

家族のことをたずねると、「妻は、息子にだけは甘いんだから」「娘はお父さんが大好きで」と幸せそうに語るおふたり。しかし、吉男さんの働く会社が倒産し、一家に経済的危機が訪れたこともあったという。
「小泉政権の時代で、ちょうど、ほかにもたくさんの会社が潰れていた頃。我が家では、娘が大学進学をひかえており、息子は高校2年生でした。一度は、学校を中退させなきゃならないかと思ったことも……。母にもなんと伝えればいいのか、心配しましたね。でも、落ち込んでいる余裕はなくて。ふたりで働いて、奨学金も利用して、なんとか乗り越えることができました」。

これから楽しみなのは、趣味の時間。「ふたりでゆっくりと過ごしたい」

今もともに働いているおふたりだが、克子さんが仕事を始めてから、週末の夕食は吉男さんが作っているそう。克子さんは、そのことを笑顔で教えてくれた。「土日は、主人が作る夕食がとても楽しみ。土曜日の朝は、娘と『今日はどんなメニューだろう』って話すんですよ。平日は、今でも、主人が仕事から帰ってくる夕方が一番うれしい。だから、この温かな時間が、ずっと続いたらいいなと思っているんです」。

吉男さんもまた、「今は、料理が趣味ですかね。料理番組やネットで覚えた料理に、自分流のひと工夫を加えるのが好きなんです。陶芸や写真にも、興味があるんですよ。息子がこれから一人暮らしをすると言っているので、そうしたら、一緒に飲みに行きたいですね」と、これからの生活を、楽しみにしているようだ。

今回当選した『長楽館』への宿泊についてうかがうと、吉男さんは「母と子どもたちの世話を終えた妻に、ちょうど、なにかしてあげられたらと思っていたところ」。克子さんは、「主人の誕生日が近いので、そのお祝いも兼ねて行ってきます」と話してくれた。

互いを思いやり、協力しあって歩んできた小原さんご夫妻。この先に待っているのはきっと、今までよりも穏やかに流れる日々。ふたりの“いい時間”は、これからだ。

小原吉男さん インタビュー

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