ビューティーブック

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香りと豊かに暮らす vol.2

Column

香りと豊かに暮らす vol.2

開放的な季節の夏。
香りを採り入れ快適に過ごす。

豊かな四季に囲まれた日本は、それぞれの季節とともに香りを楽しんできました。
日々の暮らしのなかで、香りを季節に応じて上手に取り入れるヒントを資生堂グローバルイノベーションセンターで美しい肌と心と体の関係について研究する合津陽子研究員に聞きました。

香りとニオイの分岐点

爽やかな春が過ぎると、だんだんと気温も湿度も上がってきて、じめじめとした梅雨がやってきます。この時季の香りというと、人を不快な気持ちにさせる“ 汗のニオイ”を意識する人も少なくありません。汗を出す汗腺については、全身に分布するエクリン腺と、わきの下など特定の有毛部位にあるアポクリン腺があります。前者は皮ふ上に存在する常在菌が汗の中の成分を分解し変質させることでニオイが発生します。後者は脂質やアンモニアなどの成分が豊富なため、常在菌が繁殖しやすくなることでニオイが強くなります。

また、最近では、ストレスや不摂生も汗のニオイを増す一因になることもわかっています。嫌なニオイを防ぐためには、ニオイのもととなる物質を洗浄したり、ニオイ物質を抑制・除去するなどの方法がありますが、「ハーモナージュ」という香りの特性を利用した制汗剤などもおすすめです。これは、嫌なニオイをよい香りの中に調和させることにより、全体としてよい香りに変調する方法です。まずは、ニオイの原因を知り、上手に付き合えるようになるとよいでしょう。

夏を快適に過ごす香りとは

室内の温度と屋外の温度の差が激しいのが夏。自律神経が乱れやすく、特に女性は冷えを感じる人がとても多い季節です。運動や入浴なども効果がありますが、香りを嗅ぐことも自律神経を整える働きがあることがわかっています。交感神経を鎮め、血流をアップさせるならジャスミン茶の香りがおすすめ。嗅覚を通じて自律神経に働きかけて、皮ふの血流を上昇させ、体温を高める効果があります。また、夏の疲れた気分をすっきりさせるレモンや、ほてりを鎮めクールダウンするミント系の香りも夏のだるい気分をリフレッシュさせてくれます。香りを味方につけて、夏の不調を乗り切りましょう。

[番外編]夏は“冷え”にご用心

夏はついつい冷たい飲み物をとってしまいがちで、胃の機能が低下し、気づかないうちに身体の冷えに繋がりやすいものです。また夏はシャワーだけで済ませたりする方も多いでしょう。身体がだるい、肩こりが激しい、頭痛がする、腰のあたりが重いなどの身体の不調がある場合は「冷え」が疑われる場合もあります。湯船につかることや運動の習慣をつけて適度に身体をあたため新陳代謝を上げることも意識したいですね。

次回のコラムもお楽しみに!

合津 陽子

資生堂グローバルイノベーションセンターにて心身の状態を整え美しい肌を実現する研究に従事。