ビューティーブック

BEAUTY BOOK

寒さつのる冬。身体を温めゆっくり過ごす時間を大切に。

豊かな四季に囲まれた日本は、それぞれの季節とともに香りを楽しんできました。
日々の暮らしのなかで、香りを季節に応じて上手に取り入れるヒントを資生堂グローバルイノベーションセンターで美しい肌と心と身体の関係について研究する合津陽子研究員に聞きました。

冬の不調と免疫機能の低下

冬の不調と免疫機能の低下

秋から冬へ、ふと気づけば太陽が顔を出す時間が短くなりました。
一気に気温が下がって乾燥した風が吹き、肌も身体も変調を来しやすい季節です。冬の不調の原因のひとつに免疫機能の低下が挙げられます。さてあらためて、免疫とはなんでしょう?
免疫とは、外部から入ってくる病原体やウイルスなどの異物を適切に身体の外へと排出し、身体を守る生体に備わった仕組みのこと。免疫力が低下すると風邪を引きやすくなったり、肌あれや肌トラブルを招きやすくなることが。その原因には、ストレスやオーバーワーク、不規則な生活、睡眠不足、ホルモンバランスの不調などが関係しています。

身体を温め、免疫力を鍛える

身体を温め、免疫力を鍛える

免疫機能は体温とも密接な関係があるのをご存じですか?
免疫細胞が正常に働いてくれる体温は36.5℃付近。体温が上がると免疫機能は高まり、下がると免疫機能も低下します。風邪を引いたときには熱が上がりますね。それは、体温を上昇させることで免疫細胞を活性化させ、侵入したウイルスをやっつけようとしているからなのです。
また、体温は一日の間でも変化します。身体の内部の温度(深部温)は日中高く、夜間に下がります。これを調整するため、身体の表面温度は日中低く、夜間に上がります。眠りに入る前に手足が温かくなるのは身体が正しいリズムを刻んでいる証拠。一方、冷え性で手足が冷えたままでいると寝つきにくかったり、逆に更年期特有の悩みのある方はほてりが続いて眠れないといったこともあるようです。 さらに最近では平熱が36.5℃にならない低体温の人が増えています。冬は運動する機会が減り、代謝も鈍りがちに。日中はしっかりと身体を温めてリズムを整え、免疫力を鍛える生活習慣を身につけたいものです。

香りや呼吸を意識し、免疫力アップ

香りや呼吸を意識し、免疫力アップ

では、寒い冬の季節に免疫力を鍛えるにはどうしたらよいでしょうか。私たちの研究では、免疫機能に働きかける香りが存在することがわかっています。森林浴で感じる香りもそのひとつ。森林の中を歩くと、ただ歩いているだけなのに気持ちいいですよね。「フィトンチッド」という森林の樹木や苔、落ち葉などが発する香り成分は気分をリフレッシュさせるとともに気持ちをおだやかにし、免疫力を高めることも知られています。冬の週末の森林浴は免疫力向上にもおすすめです。毎日の生活の中で、森林や木々に囲まれた環境まで足を運ぶのはむずしいという方は深呼吸をぜひ取り入れてみてください。仕事の合間に数分間でも構いません。目を閉じてゆっくりと深く呼吸する。このときに、自分が心地よいと思う香りを使ってみるとよいでしょう。自然と呼吸が深くなるのが感じられます。リラックスした時間を過ごし、免疫力を鍛え健やかな冬の時間をお過ごしください。

合津 陽子

資生堂グローバルイノベーションセンターにて
心身の状態を整え美しい肌を実現する研究に従事。