ビューティーブック

BEAUTY BOOK

ホリスティック探偵・ハルミンが行く! 健やかな心身を保つために重要な"ホリスティック"。
イラストレーターの浅生ハルミンさんがこの奥深い世界を
極めるために資生堂の研究員を訪ねる新連載です。

vol.1 身体を動かすことは美につながる?

ホリスティックな生活を心がけるうえで、何か新しく始めたいとき、皆さんなら何をなさいますか?
私は自分のためになることをしたいと考えて、「まずは身体にいい運動」だと思いました。でも、運動不足の私が急にキツいトレーニングに励むのは無理なお話。気軽でつらくない運動はないものか。

「美容体操」ということばを戦後すぐに考案したのは資生堂だそうです。それは音楽に合わせてバレエやモダンダンスの振付を採り入れた、優美で新しい体操でした。

その美意識は今も受け継がれ、資生堂のみらい開発研究所の白土真紀先生は、「運動」が心身と美容に及ぼす影響を健康科学の立場から研究しています。話をお聞きすると目から鱗がぽろり。「運動」といってわざわざスポーツをしなくても、家事や通勤など日常のなかで身体を動かす量を増やすことを心がけて、いつも意識して継続するのが大事なんですって。

身体を元気に動かすことは、気分まで前向きにする力があるそうです。軽い「運動」でも、血流がよくなって身体がぽかぽかしてよく眠れます。その変化を感じられたら自信を得て「やればできる!私エラい!」と自分を好きになれそう。心と身体はふたつでひとつ。簡単なことから愉しく始めたいですね。

美しく歩くことを意識!

美しく歩くことを意識!

「全身が美しい人ってどういう人だろう」。白土先生はアスリートや茶道家や舞踏家の方と一緒に探求を重ね、その結果「全ての動きの基本は歩行から」という結論に至りました。

美しく歩くには、上から糸で吊られているイメージで、ぐっと身体を引き上げて背筋をピンと伸ばします。あごを引いて視線は前に。腕の振りも大切で、肩甲骨を意識して腕を後ろに振ります。歩幅は広めに早歩き。ポイントは、足の裏を全部使って歩くこと。自然とお尻とお腹が引き締まっていることが感じられるでしょう。

姿勢をよくして、スタスタ歩けば身も心も軽くなります。街じゅうが鏡よ!と心して、風をきって行きましょう。

じわっと気持ちよくなる自分を意識!

じわっと気持ちよくなる自分を意識!

肩こりの予防と解消する運動は、血行をよくしてお顔のくすみをやわらげる効果もあるそうです。肩の上げ下げをゆっくりと10回。
上げるときは肩が耳につきそうになるところまで。そのあと肩を前に回すのをゆっくりと10回。その逆回しを10回。肩甲骨の動きを意識して大きく回すように動かします。最後に肩から首筋を伸ばします。伸びている側の腕を下ろし、身体は倒さず、首だけを倒します。それを左右に行います。ただし呼吸を止めないようにご注意を。1ポースにつき15秒から20秒くらいが効果的。すぐに血流量が上がって、肩や首筋がやわらかく、じわっと気持ちよくなるのを味わえば、気持ちまですっかりほぐれていることが実感できることでしょう。

仕事中も、思い出したら身体を動かすことを意識!

仕事中も、思い出したら身体を動かすことを意識!

踵の上げ下げの運動は、むくみや冷えの対策になります。長時間 の座り仕事や、夕方まで立ち働いてむくんだ足をもとに戻すには、踵の上げ下げ運動をして、ふくらはぎの筋肉を動かし血流をうながすのが有効です。

肩幅よりもやや狭い幅に足を開いて立ちます。椅子の背や壁に手を添えると安定します。つぎに踵を上げてつま先立ちをします。踵をゆっくりと限界まで上げたところで一旦止めて、またゆっくりと下ろします。ご自分の体力やコンディションに合わせて、上げ下げの動きを何回か繰り返します。椅子の背もたれや壁には体重をかけないことがポイントです。

浅生ハルミン

三重県生まれ。イラストレーター、エッセイスト。
街で出会った猫を観察するエッセイ『私は猫ストーカー』が映画化。
最新刊に、江戸時代からつづく古典的な趣味の達人に会いに行った
イラストルポ『江戸・ザ・マニア』(淡交社)など。

白土真紀

資生堂みらい開発研究所 主任研究員。
運動や栄養、リラクセーションなど、健康科学をもとに
した美容ソフトの開発や運動などの生活習慣に関する
研究などが専門。健康科学博士

白土真紀