まるで預言者のような150年の歩み

人生100年という時代美の奇跡は資生堂とともに

その哲学をボトルにもデザインしたのが、150周年記念美容オイル「万物資生 LIFE DEW」。命の雫と名付けられた“水の如く清らかで芳しいオイル”の1滴1滴に、資生堂の技と魂が凝縮されたのは、何だか胸に迫るものがある。全ての核となる全方位性を持ち、全身を、様々な願いを、大らかに包み込み、誰をも幸せにするお守りのような逸品だ。

社名の由来をネーミングに込めた「万物資生 LIFE DEW」。
パッケージに「万物資生」と漢字でデザインされている。

そう言えば1897年誕生のオイデルミンもまた、美容の核となる特別な化粧水だった。西洋の科学と東洋の叡智を融合させた普遍性から今も健在、永遠を予感させる。資生堂を語る上で極めて重要なのは、その“予言性”なのだ。1915年から美白の研究を始め、紫外線の害が伝えられる遥か前、23年に日焼け止めを生み、34年にミス・シセイドウが誕生し、パーソナルビューティの提案が始まる。
71年、次第に増えていく敏感肌悩みにいち早く応えているし、77年には「外見以上に内面の美しさが大切」という本質を語り始めた。男性用コスメにも60年代から取り組んで多様性を訴え、エイジングケアでは常に先端を行く研究開発で他を圧倒している。美容医療を凌駕するサイエンスをも次々発信。何より、化粧品の研究開発における国際大会ではほぼ毎年、最優秀賞を獲得するという、異次元の快挙を成し遂げている。老化の引き金、年齢とともに血管が消えゆくゴースト毛細血管、ゴーストリンパ管など、化粧品の領域を超える深刻なエイジングに早々に取り組み、基礎研究でも他を寄せ付けないこと、改めて知っておくべきだろう。

1897年 本格的な薬学技術を用いた高等化粧水オイデルミン(画像左)
1917年 過酸化水素キューカンバー。化学的美顔術効果のある美白化粧水(画像中央)
1923年 紫外線の影響が知られる前に発売された日焼け止めウビオリン(画像右)
ひとりひとりに寄り添うパーソナルカウンセリングは1934年のミス・シセイドウを原点とする

こうして振り返るほどに資生堂は、予言者的に未来を先取りしてきた。時には早すぎて人々が戸惑うほど。でも決して独りよがりではない、人が美しくなる夢に寄り添い、それを丁寧に叶えてきた。逆に人の苦しみも理解し、支えてきたのだ。
 コスメ市場が成熟するほどにブランド力を高めていくのも、人を美しくしたい、幸せにしたいとの情熱が本物であることが、年々ひしひし伝わるからだろう。”全身全霊“に高い技術が伴うから、不可能が可能になる。この世に資生堂があるからこそ可能になることが、これからますます増えるに違いないのだ。
 人生100年という未来が語られた時、私は思わず資生堂の存在を思った。私たちの“美の寿命”はここに掛かっている気がしたから。期待を上回るどころか、予期せぬ未来を見せてくれる資生堂なら、人の運命を変えるような奇跡を起こしてくれるに違いないから。