肌が敏感に傾き、揺らいでしまう…
それは、肌で働く「美肌菌」のバランス崩れ
が原因かも!
夏は肌あれしやすい…乾燥や肌の赤み、くすみに悩み中

美肌のカギを握る「美肌菌」の秘密を、
資生堂研究員に伺いました。
資生堂グローバル
イノベーションセンター
柴垣 研究員

肌が敏感に傾き、揺らいでしまう…
それは、肌で働く「美肌菌」のバランス崩れ
が原因かも!
夏は肌あれしやすい…乾燥や肌の赤み、くすみに悩み中
美肌のカギを握る「美肌菌」の秘密を、
資生堂研究員に伺いました。
資生堂グローバル
イノベーションセンター
柴垣 研究員
当てはまった方は、
美肌菌環境が乱れているかも?
皮膚には1,000種類もの「皮膚常在菌」が存在しており、その中に「表皮ブドウ球菌」を主とする「美肌菌」が存在しています。
<皮膚常在菌>
善玉菌
(美肌菌の主となる菌)
表皮ブドウ球菌
悪玉菌
黄色ブドウ球菌
日和見菌
アクネ菌
美肌菌は指紋のように一人ひとり種類や数が異なります。また、肌のうるおいを生み出したり、バリア機能を高めたり、24時間365日休みなく働いています。
まるで指紋のように人それぞれ異なる
※資生堂調べ
研究によってわかったのは、美肌菌が少ない肌は、水分量が低く、赤みが高いこと。
一方で、美肌菌が多い肌は、赤みが少なく、水分量が高いことがわかりました。
ちなみに、敏感肌は美肌菌の割合が少ないことが、水分量低下によるバリア機能低下や肌の赤みなどの敏感症状の一因になっていると考えられます。
また、敏感肌の方は、肌の暗さや赤み、肌あれ跡などの肌悩みを抱えていることがわかりました。敏感肌は血流量が多く、赤みがでやすく、黒くくすみやすい傾向にあります。
まず1つ目の働きが「うるおい産生」です。皮膚上の皮脂や汗をエサにしてグリセリンと脂肪酸を作り出してくれます。グリセリンは肌のうるおいを保つのに重要であり、脂肪酸は肌の弱酸性を保つことで、雑菌や黄色ブドウ球菌の繁殖を防ぐ働きをもたらします。
もう1つの大きな働きが「バリア機能」です。自ら肌を守る皮膚のバリア機能を強くしてくれます。自らのうるおい産生やお肌のバリア機能を強くしている美肌菌が少なくなってしまうと、肌の常在菌のバランスがくずれて肌が敏感に傾きやすくなるんです。
敏感肌の場合は、非敏感肌に比べて、美肌菌の数が少ないことがわかりました。
それは肌を健やかに育む環境が充分に備わっていないということでもあります。
敏感肌を美肌に近づけるためには、美肌菌を増やすことが、重要であることが明らかになったのです。
また、おうち時間のエアコンの影響など空気が乾燥しているときには、加湿することで美肌菌に必要な水分をお肌から奪わないことが有効です。
また、バランスの良い食事と適度な運動、十分な睡眠など、生活習慣に気をつけることで美肌菌の住む環境を良く保つことが大切と考えています。
資生堂では、約25年前から、アトピー性皮膚炎の憎悪因子の一つである黄色ブドウ球菌と肌に常在する表皮ブドウ球菌とのバランスに着目した技術開発を行うなど、健康な肌状態の維持と皮膚常在菌との関係に着目してきました。
近年、技術革新により可能になったマイクロバイオーム(菌叢)解析の手法を用い、安定して解析結果が得られる方法を確立し、肌における皮膚常在菌を解析するとともに、新たなソリューションの開発をすすめています。