さまざまな肌悩みと向き合い、肌のことを知りつくした皮ふ科医が、毎日のスキンケアに役立つポイントや肌トラブルへの心がまえについてアドバイスします。※dプログラムは、敏感肌の方のご協力によるパッチテスト等を行いながら開発されています。

気を付けたい毛穴対策!

毛穴のつまりの正体

毛穴につまった角栓は、毛穴の奥にある皮脂腺から産生・分泌された皮脂と、ターンオーバーによって剥がれた古い角層が混ざったものであるといわれています。ポツポツと毛穴が黒ずんで見えるのは、毛穴につまった皮脂が酸化して黒ずんで見えるためです。

毛穴のつまりが引き起こす肌トラブル

毛穴の表面を覆う角層は、肌表面と同様にターンオーバーによって入れ替わります。つまり、ずっと同じ皮脂や汚れがそこに留まっているというわけではないので、毛穴がつまって見えても、それ自体が肌トラブルというわけではありません。
しかし、ターンオーバーがうまくいかず、毛穴周辺の角層が厚くなって毛穴が塞がれると、炎症を引き起こし、吹き出物やニキビが生じます。

毛穴ケアのやり過ぎに注意

鏡をじっと見れば見るほど、顔の毛穴は気になるものです。だからといって無理に毛穴の汚れを取り除こうと押し出したり、毛穴パックを頻回に使ったり、クレンジングや洗顔の際、肌をゴシゴシと力を入れて擦ったりしてしまうと毛穴周辺の角層まで剥がれてしまい、バリア機能の低下や乾燥を招き、肌トラブルの原因となる場合があります。
また、肌のベタベタが気になって1日に何度も洗顔してしまうと、洗顔後は一時的にすっきりしますが、皮脂の分泌は逆に活発になってしまいます。洗顔のしすぎも注意が必要です。

正しい毛穴のつまり対策とスキンケア

皮脂の分泌が増え、汗をかきやすく、紫外線が強い季節は、毛穴につまった皮脂が酸化してニキビの原因になりかねないので特に注意が必要です。
まず洗顔をして毛穴のつまりを改善することが大切です。しっかりと泡立てた泡で丁寧に優しく汚れを浮かせて落としましょう。このとき、洗顔前に蒸しタオルなどで肌を温めておくと肌が柔軟になり、毛穴の汚れが取れやすくなります。蒸しタオルを当てる前に、クレンジング剤や乳液などを塗っておくと、クレンジング効果や保湿効果が高まります。除去マスクやパックをする場合は、はがしとるタイプより洗い流すタイプのほうが肌への負担は軽くなります。ただし角栓を取り除くお手入れを毎日続けて行うと肌を傷めることがありますので、週に1~2回程度に留めておきましょう。これらの毛穴ケア後は収れん作用のある化粧水で毛穴を引き締め、保湿ケアも忘れずに行うことが大切です。
吹き出物などのトラブルがない場合は、顔全体を洗顔で清潔にし、保湿、紫外線予防、バランスのよい食事、適度な睡眠などで肌を健康に保っていれば、特別なケアは必要ありません。甘いものや脂が多いものは皮脂の分泌を増やしてしまうので、食べ過ぎないようにしましょう。食生活と同時に、ストレスを溜めないなど精神的なバランスを整えることも、肌を健やかに保つことにつながります。
トラブルが起こってしまった場合は、皮膚科を受診して症状に合わせた治療を受けましょう。 自己流で洗い過ぎたり、擦り過ぎたりすることは禁物です。

教えてくださったのは

気を付けたい毛穴対策!|香川県 綾歌郡 綾川町 さくらづか吉田クリニック  吉田智子 先生

香川県 綾歌郡 綾川町

さくらづか吉田クリニック 吉田智子 先生

専門医として、患者さまの皮膚の悩みを解決出来るように丁寧な診療と分かりやすい説明を心掛け、専門性の高い医療、患者さまに優しく細やかな医療を目指して地域医療に貢献します。皮膚のトラブルでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談下さい。