HAIR TOUCH YOU のばせば届く。

INTERVIEW

のばした髪をヘアドネーションした方

「僕も髪を寄付したい」10歳の息子もヘアドネーションに挑戦中。山田まりやが考える、自分らしい社会貢献のあり方

フィーノが医療用ウィッグをとりまくすべての方をつなぐプログラム【HAIR TOUCH YOU のばせば届く。】。インタビューを通し、医療用ウィッグを必要とする方、髪を寄付する方、支援する方など、360°の方々の想いをお届けいたします。今回は二度のヘアドネーション経験があり、現在は息子の崇徳(むねのり)くんもヘアドネーションのために髪を伸ばしているという、山田まりやさんにお話をうかがいました。山田さんから崇徳くんへ、そしてより多くの人へ、つないでいきたい想いとは。

きっかけは美容師さんの何気ない一言から

山田さんは二度のヘアドネーションをご経験されていますが、ヘアドネーションという支援の形を知ったきっかけと、髪を寄付しようと決めた理由について教えてください。

私は産後すぐに仕事復帰したこともあり、髪を切りに行く余裕がなく伸ばしっぱなしの状態でした。久々に美容院に行ったとき、担当の美容師さんが「まりやちゃん髪伸びたね。ヘアドネーションすれば?」と言ってくれて。そこで初めてヘアドネーションという言葉を知ったんです。伸びた髪を切るだけで誰かのためになるなら、ぜひやってみたいと思いました。

その時点では31cmに届かなかったので、そこからまた少し伸ばす必要があったのですが、私は昔から髪と爪が強くて伸びるのも早いんです(笑)。だからあっという間にヘアドネーションできる長さになって、それから二年半後には二度目のヘアドネーションを行うこともできました。

何気ない話や行動でポジティブな想いがつながっていく

寄付した髪は、どのような人たちに届いてほしいと思っていましたか?

最初は漠然としていたのですが、意識し出すと周りには乳がんの抗がん剤治療で、髪やまつ毛などすべての毛が抜け落ちてしまった友人がいたり、小児がんが寛解したお子さんたちを持つお母さんたちがいらして、その方々ともお話しする機会があったりしたので、そういった方々に人毛で扱いやすい医療用ウィッグが届くのはすごく良いなと思っていましたね。

ヘアドネーションをするにあたり、事前に調べていたことはありますか?

大体のことは、担当の美容師さんに教えてもらいました。だからこそ、美容師さんたちの発信はきっかけ作りとしてもものすごく重要だと感じています。髪のプロからの話は現実味もあり、私もおかげでヘアドネーションを知ることができましたし、伸ばす目的を持つことで自分の髪を今まで以上に大切にするようになりましたから。

さらに、10歳の息子(崇徳くん)が、私がヘアドネーションをするのを見て「中学生になったら校則で髪を伸ばせないかもしれないから、僕も今から伸ばして寄付したい!」と言ってくれて、今、ヘアドネーションのために髪を伸ばしているんです。こうして、ポジティブな想いがどんどんつながっていくのは素敵なことですよね。

自分で考えさせること。だからこそ辿り着いたヘアドネーションの選択肢

親子でヘアドネーション、素晴らしいですね。 息子さんがどのようなお気持ちで髪を伸ばされているのか、何か感じたり、お話されていたりすることはありますか。

最近のアニメって、主人公の男の子の髪が長かったりするじゃないですか。だから本人も喜んで髪を伸ばしているし、学校の先生や友達も息子がヘアドネーションのために髪を伸ばしていることを知り「良いじゃん!」と肯定的に受け止めてくれているようです。彼が、長くなった自分の髪を触りながら「これは女の子に届くのかな、男の子に届くのかな。ムネがもっと髪を伸ばしたら、(医療用ウィッグが)二個作れたりするのかな?」なんて、嬉しそうに話してくれたこともありましたね。

普段、ふたりでアニメのコスプレをして動画を撮ったりしているのですが(笑)、もちろんコスプレの際にはファッションウィッグを使ったりしていて、そのときに「ムネくんもこうしてヘアスタイルで遊ぶの、楽しいよね。きっと医療用ウィッグを必要としている子たちにも、そういういろんなヘアスタイルを楽しんでもらえると、嬉しいよね。だから、ムネくんの切らなければあっという間に伸びてくる、愛と勇気と元気が詰まった髪を、この世界の誰かにプレゼントできたら素敵だよね」と話したことがあります。

私は息子に対して“まだ子どもだから”というような扱いをしたことはありません。支援が必要な家庭や困っている人の話、世界の現状などについて真正面から伝えるように心がけています。でも、現実を目の当たりにさせて恐怖心を与えるのではなく、時にはユーモアを交えながら話して、最終的には本人に考えさせることが重要かなと思っています。「どうすればみんなが豊かに暮らせるようになると思う?」とか、そういった普段ならそこまで考えないかもしれないような問題を一緒に考えていく。ヘアドネーションも同じで、少しだけヒントを与えたことで、自分しっかり考え「じゃあ伸ばして寄付しよう」という考えに、自ら思い至ったようです。

自分らしいヘアドネーションが見つかると、きっとつながる想いも増えると信じて

親御さんがヘアドネーション経験者だと、お子さんも一歩を踏み出しやすいのかもしれませんね。一方で、お子さんが興味を持たれても、親御さんがヘアドネーションについてほとんど知らないといったケースもあるかと思います。

大人でもヘアドネーションについて知る機会は少ないから、難しいですよね。ただ、私は芸能界の人間として、さまざまな人に発信できる機会が多い立場にいると思っています。実際、ヘアドネーションについてSNSで投稿したときには、大きな反響がありました。そんな反響を見ていると、ヘアドネーションのことを知りたいと思っている方、興味はあってもどうすればいいかわからない方も多いんだなって感じましたし、ヘアドネーションをすること自体も、とても意義のある活動だと思うので、経験者が一人でも多くの人に広めていくのは大事なことだなと思います。

また、髪を切りたいと思っている人と最も頻繁に接するのは美容師さんだと思うので、例えばですが「ショートヘアにイメージチェンジしたいなら、こういうのがあるよ」というような感じでヘアドネーションという選択肢を伝えてくれることで、興味を持つ人も増えるのではないでしょうか。

まずは知っていただくところからですね。一方でヘアドネーションはしたいけれど、髪を伸ばす過程やヘアケアにハードルを感じるという方も多いようです。山田さんご自身や息子さんが髪を伸ばすうえで工夫されていることがあれば教えてください。

息子の長い髪を乾かすのは少し大変だったのですが、最近ヘアメイクさんがスタンド式のドライヤーをプレゼントしてくれたので、その負担もなくなりましたね。今は速乾をサポートしてくれるトリートメントもあるし、クオリティの高いヘアケア商品がたくさん出ているので、髪を伸ばすことのストレスは昔に比べてだいぶ減ってきていると思います。

以前、息子が「冬休みのときだけシールエクステで赤を入れてみたい」と言っていたので「いいね、やろうよ!」と話しました。ヘアドネーションは、エクステはもちろん、カラーやパーマをしていても受け入れてくれる団体はあるので、息子からの髪型のリクエストはじゃんじゃん受け入れるようにしています。ヘアドネーションっていろいろ制限があるから難しいかもってあきらめている人もいるかなって思うのですが、ヘアドネーションに対して、もっとみんなが前向きな気持ちでできるようになると嬉しいですよね。誰かを思ってすることもですが、例えばその気持ちが「可哀そうだから」ではなく、まずは自分が髪を伸ばすことを楽しみながら自分らしくヘアドネーションができたら素敵だなって。その想いがきっと届くと思いますし、人生一度きりだし、絶対良い経験になると信じています。

色んな人達とつながって手を取り合い、より良い社会へ

フィーノでも、ヘアドネーションが皆さんにとってより良い経験になるよう想いを込めて「オリジナルドネーションキット」というものを無料でお配りしています。実際に手に取っていただき、率直な感想をお聞かせください。

これ、すごく良い! とても便利じゃないですか。こういうのを待っていました。色んな美容室に置いて、手に取って中を見ることができたら、ヘアドネーションしたくなる人も増えそう。この取り組みがどんどん広まっていったらいいですね。息子も赤色が好きなので、ぴったりかも(笑)。

本プログラムでは、医療用ウィッグに関わる360°の想いをつなぎ、新しい社会貢献のカタチをご提案するため、さまざまな取り組みを行っています。山田さんは、女性の生き方をサポートする一般社団法人MwM Japanを立ち上げられていますが、社会貢献活動という点で、フィーノの活動と山田さんの活動にリンクする部分はありますか?

私自身、10代の頃から芸能活動で家族を経済的に支えていた経験があるので、シングルマザーや貧困世帯を支援したいという想いがあり、団体を立ち上げました。そこで、貧困世帯のお母さんの中には、三日に一回しか食事ができないような方もいるというつらい現実を知り……。活動を通じて、困っている方は想像以上にたくさんいることが見えてきました。子どもへの支援はもちろんのこと、お父さんお母さん、全ての人が幸せになれるような活動をしていきたいと思っています。世界は広いし、「あなたのことを気にかけてくれる誰かがいる」というのを、ひとりで悩んでいる人たちに伝えたいですね。そのためには、色んな人たちとつながって手を取り合い、社会全体で子育てをはじめとする支援や福祉に取り組む必要があると考えています。だからフィーノの“360゜の想いをつなぐ”という部分には、とても共感します。

ありがとうございます、今後も想いをつなぐ様々な取り組みを続けてまいります。最後に、医療用ウィッグをサポートするためにヘアドネーションを検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

ヘアドネーションをするにあたり、髪を染めてはいけないとか、髪をすいてはいけないと思っている人もたくさんいて、いまだに興味はあるけど「実際に送ったりするのは面倒くさい」みたいなイメージが根強くあると思います。実はブリーチをしていても大丈夫な寄付先も多いですし、今は市販でも色々なヘアケア用品があるからきれいに伸ばすこともできる。このフィーノの取り組みみたいに、送るキットも用意してくれているところもあったりして、昔よりは確実に挑戦しやすくなっていますよね。人生一度しかない中で、誰かの気持ちを晴れやかにするお手伝いができる機会は、そう多くないと思います。ぜひ、一歩踏み出してみてください。

山田 まりやMARIYA YAMADA

1980年3月5日生まれ。16歳でミスヤングマガジン初代グランプリ、フジテレビビジュアルクイーンオブザイヤーをきっかけに芸能界デビュー。97年大磯ロングビーチキャンペーンガール、ウルトラマンシリーズ『ウルトラマンダイナ』のヒロイン役に抜擢され女優としても活躍の場を広げる。現在はタレントとして活動する一方、大病から食事で体質改善し7つの資格を取得しオリジナルブランドMariya's choiceデビュー。大豆ヌードルなど5商品を開発、販売。現在QVCではソールドアウトになる程人気商品に成長中。またシングルマザー雇用応援と貧困世帯の子どもたちへの支援の為、一般社団法人MwMJapan(ムウム ジャパン)を設立。継続的な支援に繋がる為にオリジナルブランドlino_rima (リノリマ)も手掛ける。

instagram:https://instagram.com/mariya.yamada

「fino ウィッグBank」について

フィーノの医療用ウィッグプログラム【HAIR TOUCH YOU のばせば届く。】の中のひとつの取り組みである「fino ウィッグBank」では、現在ヘアドネーションを募っており、31cm以上であればどのような髪の状態の方でも、また年齢や性別も問うことなくご参加いただけます。寄付いただいた髪については、NPO法人「全国福祉理美容師養成協会(ふくりび)」にサポートしていただき、医療用ウィッグの販売のみならず、レンタルウィッグや医療用ウィッグ製作技術のための講義用として寄贈するなど、髪の状態と、その時々のニーズに応じて最適な活用法にて無駄なく生かしていきます。

ヘアドネーションをご希望の⽅は
必ずfinoオリジナルドネーションキットを
お申込みください。

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