スキンエイジングラボ

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たるみの要因1・2
「線維芽細胞と真皮基盤構造」

少し専門的なお話になりますが、たるみの4つの要因を一つずつ解説していきます。
まずは「線維芽細胞」の老化と「真皮基盤構造」の喪失についてです。

たるみの要因1
線維芽細胞の老化

皮ふの弾力を生み出すのは、皮ふ内部の真皮層です。真皮にはコラーゲンや弾性線維が豊富に存在し、その弾力で体の形状をしっかりと支え、シワやたるみを防ぎます。この真皮の状態をコントロールするのが、「線維芽細胞」です。

若く正常な線維芽細胞は多数の突起が伸びているため、細胞が周囲のコラーゲンを上手につかみ、足場にすることができます。一方で、老化した線維芽細胞は突起が失われ、足場が少ない状態に。また、老化した線維芽細胞は“老化因子”を分泌し、周囲の細胞に悪影響を及ぼすことも分かっています。これにより、肌のたるみが加速し、フェイスラインが下がるなど顔の形状が変化すると考えられます。

たるみの要因2
真皮基盤構造の喪失

顔の肌における真皮の下部には、弾力・ハリのもとになるコラーゲン線維と弾性線維が横方向に配列しています。これが 「真皮基盤構造」です。

図のように、加齢でたるみの形状変化が現れている高齢肌と、若齢肌の真皮構造を比較しました。すると、高齢肌では真皮下部の構造や、顔の肌特有のアンカー構造(皮下組織にくさび状に突き刺さる真皮組織、表情筋とつながり肌を支える)が顕著に喪失していることがわかりました。