スキンエイジングラボ

たるみの要因3・4
「立毛筋・表情筋」

引き続き、たるみの要因を解説します。
ここでは、「立毛筋」の衰えと、「表情筋」の機能低下について詳しくお話しします。

たるみの要因3
重力に抵抗する立毛筋の衰え 

「立毛筋」は、毛包(もうほう)一つひとつに直結する筋肉です。いわゆる“鳥肌”と呼ばれる状態は立毛筋が収縮することで起きます。顔面の皮ふに密集する立毛筋は、重力方向と反対向きに配列しています。高密度で配列した立毛筋群は、肌が重力に抵抗する力を生み出します。

立毛筋は加齢で衰え、働きにくい状態になります。その結果、皮ふが重力に抵抗することが困難となり、たるみが発生すると考えられます。

たるみの要因4
肌を支える表情筋の機能低下

「表情筋」は、真皮や脂肪組織など皮ふ組織全体を支え引き上げる重要な筋肉です。ほおのたるみに関連する表情筋は、口周りを中心に放射線状に広がっています。

表情筋の状態が良好であるほどたるみは少なく、表情筋の状態が悪いとたるみが大きいというように、表情筋の状態とたるみ度には相関があります。つまり、表情筋の機能が低下すると、たるみ度が増していきます。

たるみ研究は、新たなステージへ

ここまで解説したように、たるみには「真皮基盤構造」の喪失、 「線維芽細胞」の老化、「立毛筋」の衰え、 「表情筋」の機能低下という4つの要因があることがわかりました。これらの新知見により、たるみ研究の新たな扉が開かれ、資生堂の商品開発はまた次のフェーズへと進んでいきます。