体臭は予防できる!?研究員に聞く、女性の脇・頭皮・足のニオイケア方法&アイテム

汗ばむ季節になると普段以上に気になる自分の体臭。気をつけているつもりでも、ふとした瞬間に「あれ...!?」と不安になることも多いもの。そこで今回は、汗やニオイの研究を行っている資生堂研究員の落合正敏さんに、脇、頭皮、足の体臭の原因と予防法を教えてもらいました。
脇のニオイの原因と予防法
<原因>
人間の汗腺には、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、「アポクリン腺」は特に脇の下に多く分布しています。「アポクリン腺」は、汗の出る開口部が毛根などと一緒になっているため、汗の中に死んだ細胞の一部が混ざり、「アポクリン腺」から分泌される汗は複雑な成分に。また脂肪やタンパク質、鉄分などを多く含んだ汗のため汗が菌によって分解される時に、より独特な強いニオイが発生しやすくなります。
<アポクリン腺の分布>
出典:資生堂
さらに最近では、焦りや緊張などによって「ストレス臭」が発生することもわかってきました。プレゼンや面接、満員電車などのストレスが原因で、独特の体臭が発生するのです。
<予防法>
まずは、清潔にすることが大事。汗を放置しておくと、菌と結びついてニオイが発生するので、汗をかいたら早めに拭き取りましょう。デオドラントスプレーなどを取り入れると◎。最近は、スプレーやスティック、ロールオンなどさまざまな形のアイテムがあるので、好みやTPOに合わせて使い分けるのもおすすめです。
また、体臭が気になる季節は、香りつきのデオドラントアイテムなら、汗臭予防と同時にいい香りをふんわりまとうことができます。さりげない香りなので、香水が苦手な人にもおすすめです。汗が気になる脇はもちろん、以下のような使い方もできるのでぜひ参考にしてみてくださいね。
・スカートの中に!
ストッキングで意外とムレやすいスカートの中にシュッとすれば、気になるムレを軽減。さらに、スカートがひらめくたびにふわっと香りが広がります。
・うなじや背中に!
髪をアップしたうなじや首元、リュックを背負った後の背中などは、汗でベタついていることも多いもの。シュッとひと吹きすれば、サラサラ&ほのかな香りで、気になる体臭をケアできます。
外出先で汗をかいた際は、デオドラントシートなどで汗を拭き取ってから再度つけ直すなど、こまめなケアを心がけましょう。
頭皮のニオイの原因と予防法
<原因>
人間の身体の中でも、頭皮は比較的汗をかきやすいパーツです。さらに、髪の毛があるため汗が蒸発しにくくムレやすいといった特徴も。また、頭部は特に皮脂分泌が盛んな部位。つまり、汗のニオイと皮脂のニオイ、両方のニオイが発生しやすいことが頭皮臭の原因となるのです。
<予防法>
ニオイを防ぐためには清潔にするのが一番。シャワーで汗や皮脂を洗い流しましょう。また、頭皮臭をケアするシャンプーやスカルプケアアイテムなどを活用することをおすすめします。
抜け毛や薄毛を防いで髪の発毛を促す薬用育毛美容液
「ベネフィーク リシェール バイ ベネフィーク スカルプエッセンス」195mL 6,600円(税込)
*価格は参考小売価格です(お店によって異なる場合があります)
有効成分が毛根まで浸透し、抜け毛や薄毛を防いで豊かな髪の発毛を促す薬用育毛美容液です。朝、晩など1日2回程度を目安に、水気をよくふきとってから軽くマッサージしながら指の腹でなじませましょう。
頭皮臭が気になる方に♪ 血行を促進し、乾燥を防ぐ頭皮用美容液
「プリオール 頭皮&ヘア美容液」180mL 2,420円(税込)
乾いた頭皮にスプレーし、頭皮全体を動かすようにマッサージすることで血行が促されます。ほのかなフローラルブーケの香りも魅力♪
足のニオイの原因と予防法
<原因>
足は「イソ吉草酸」というニオイの原因物質が発生していることに特徴があります。足が臭うのは、汗などが靴や靴下に阻まれて蒸発せず、ムレてしまうのが原因。さらに、逃げ場を失った汗や皮脂、厚くなってしまった古い角質が菌によって分解されることで、あの独特なニオイが発生するんです。
<予防法>
ニオイは、汗が菌と結びつくことで発生します。雑菌を繁殖させないためのケアが必要です。しっかり洗っているつもりでも、指の間などに意外と雑菌が溜まっていることも。足の指を1本1本広げ、爪周りまでていねいに洗って角質(角層)ケアをていねいに行い、清潔に保つことを心がけて。さらに、フットスプレーなどを取り入れてニオイを予防するのも◎ですよ。
身体の洗い方も大切! 正しい洗い方をマスターして体臭を予防
1日過ごした身体には、実は目に見えない汚れがたくさん! 身体から分泌された皮脂や汗は、時間とともに汚れやニオイに変わります。また、身体についたチリやほこり、雑菌が長時間肌に残ったままでいるとさまざまな肌トラブルの原因にも...。
大事なことは、「洗い残しのないように正しい方法で身体を洗うこと」。汚れをきちんとリセットして健やかに保つよう心がけましょう。
正しい身体の洗い方
【ボディソープの使用量の目安】
身体全体で、ディスペンサー(ポンプ)3回押し(約10mL)位の量です。
※身体の大きさや商品によっても異なります。商品パッケージでご確認ください。
【身体の洗い方】
1.お湯を含ませた洗浄用具にボディソープをとり、軽く泡立てます。
2.手の先や脚から心臓に向かって丸く円を描きながら、マッサージするように洗います。
3.バストやヒップは引き上げるように洗うとシェイプアップに効果的。身体の中心部分(背中や胸)は皮脂の分泌が多く、脂っぽくニキビができやすいため、ていねいに洗い流します。洗いづらい背中やヒップはボディーブラシを使うと、しっかり洗うことができます。
4.足首から、上にむかって丸く円を描くように洗います。
5.最後に足や足の指を洗います。その後十分にすすぎます。洗い流すシャワーの温度は40度以下がおすすめ。
汗をかいたらすぐに拭く! デオドラントアイテムを使う! 身体は正しく洗う! などを心がけ、この夏は気になるニオイ悩みとサヨナラしましょう!
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photo:shutterstock
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