コラーゲン配合化粧品って効果あるの!?「コラーゲン」にまつわる素朴な疑問に研究員が答えます!
「コラーゲン」というと、漠然と肌に良いイメージがありますよね。でも、「コラーゲンってそもそも何?」「コラーゲン配合化粧品を使うと効果があるの?」など、コラーゲンに関して、知っているようで実はよく知らないという人も多いのでは。そこで、今回はコラーゲンにまつわる素朴な疑問を、コラーゲンに関する研究を行っている、資生堂研究員の小倉有紀さんにお伺いしました。
コラーゲンにまつわる素朴な疑問に研究員がアンサー!
Q. 「コラーゲン」ってそもそも何? どんな働きをしているの?
A. コラーゲンはタンパク質の1種で、炭水化物、脂質とともに三大要素と呼ばれ、人体を構成する重要な成分のひとつです。特に肌においては、肌の土台となる真皮の約70%~90%を形成する成分で、ハリと弾力を与えてみずみずしく健康的な肌を保つ働きをしています。
Q.「コラーゲン」は年齢とともに減るの?
A. 肌内部のコラーゲンは、加齢とともに減少していきます。また、身体の中で新しくコラーゲンをつくり出す力も衰えてしまいます。肌を形づくっている成分そのものがコラーゲンなので、コラーゲンが減少してしまうと、ハリがなく、たるみやシワができやすくなります。肌がたるむことによって、毛穴が目立つようになることも...。
また、コラーゲンが減ると肌の明るさにも影響します。肌の表面を通過した光をコラーゲンが反射するため、コラーゲンの密度が高ければ肌は明るく、逆にコラーゲンの密度が低ければ肌はくすんで見えてしまいます。つまり、コラーゲンが光を反射させる「レフ板」の役割も果たしているんです。
Q. 「コラーゲン」を減らさないための対策ってあるの?
A. コラーゲンは紫外線のダメージを受けやすく、適切なサンケアを行わずに紫外線を浴び続けるとコラーゲンはどんどん分解されてしまいます。普段から日焼け止めアイテムで紫外線をしっかり防ぐことは重要です。
また、普段から肌のお手入れを続けた人と、そうでない人との肌内部のコラーゲン量を比較すると、お手入れをしていない人の肌のほうが明らかにコラーゲンの減少が早いというデータがあるほど、日々のスキンケアは大切です。洗顔、化粧水、乳液といった基本的な肌のお手入れをきちんと行いましょう。
Q. 「コラーゲン配合化粧品」を使うと、コラーゲンそのものが増えるの?
A. コラーゲン配合の化粧品を使っても、肌内部にあるコラーゲンそのものが増える効果はありません。肌内部にあるコラーゲンと化粧品に配合されているコラーゲンは、実は別物なんです。化粧品に配合されているコラーゲンは、保湿に優れた成分として働き、うるおいに満ちた肌へと整える役割をします。
肌が乾燥していると、バリア機能が低下し、紫外線などの外部ダメージを受けやすくなります。それはつまり肌内部のコラーゲンも分解されやすくなってしまうということ。日々のお手入れをきちんと行うことで、肌のうるおいをキープし、結果的に肌内部のコラーゲンの減少を防ぐことも期待できますよ。
コラーゲンは加齢とともに減少していくもの。毎日のスキンケア&紫外線対策を心がけて、うるおいに満ちたハリのある美肌をキープしましょう♪
photo : shutterstock
●当記事の情報は、プレゼンターの見解です。また、個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用ください。
資生堂研究員
研究員
資生堂の研究開発は1916年に始まり、品質と安全を最優先に、最新の皮膚科学と処方開発技術に基づいて開発を実現してきた。世界中の化粧品開発者が目標にする研究発表会「IFSCC」では、世界最多の受賞。
http://www.shiseidogroup.jp/rd/