スキンケアの基本が洗顔で始まるように、ヘアケアもシャンプーが第一のポイントです。きちんと洗って、頭皮、毛髪の汚れやフケを洗い流しましょう!
ここでは、正しいシャンプーのやり方を含むヘアケアについて徹底解説します。さらに、ヘッドマッサージの方法や抜け毛、白髪、フケなどの原因までを網羅した「男性のためのヘアケア」読本を公開します。
まずは、理想的なシャンプーのやり方をしっかりマスターしましょう。
まずは、ヘアブラシでほこりや頭皮についているフケを取り除きます。髪が長い場合やパーマの影響でブラシが通りにくい場合は、毛先のもつれを少しずつほぐしてから、根元から毛先に向かってていねいにブラッシングを。
1. あらかじめ、お湯で軽く汚れを落とします(予洗い)。
2. シャンプー剤を手のひらに取り、両手に広げた後、髪全体になじませ、よく泡立てます。
3. 爪を立てず、指の腹を交差させるようにしながら、生え際から頭頂部に向かって地肌をマッサージするように洗います。
4. スタイリング剤を多くつけていたり、汚れがひどい場合には、2度洗いします。1回目にザッと汚れを落とし、2回目に頭皮をしっかり洗うよう意識しましょう。
5. シャンプー後は十分にすすぎます。シャンプー剤が残っていると、フケ、かゆみが出やすくなったり、髪にツヤがなくなったりするので要注意。
POINT!
特に、頭頂部から前頭部にかけての地肌は、皮脂や汗で汚れやすく、フケが出やすいので入念に洗いましょう。毛先のもみ洗いは、髪を傷める原因になるので避けること!
4. スタイリング剤を多くつけていたり、汚れがひどい場合には、2度洗いします。1回目にザッと汚れを落とし、2回目に頭皮をしっかり洗うよう意識しましょう。
シャンプー後のお手入れに何を活用すべきか悩む人も多いと思いますが、リンス・トリートメントをきちんとすることも、髪の健やかさを左右する決め手。特にパーマ・カラー・ブリーチ等の化学処理やドライヤーの使用で髪のパサつき、傷みの気になる人や、髪を長くのばしている人には取り入れて欲しいアイテムです。
シャンプー後の髪になめらかさを与え、髪が乾いた後も、そのなめらかさとツヤが持続します。髪が浮き立つ原因にもなる静電気を防ぎ、くし通りもよくします。
特に髪の傷みの気になる人におすすめです。トリートメントはリンスより、さらに水分・油分を補えます。目的はリンスと同じなので、併用する必要はありません。傷みが気になる場合は、蒸しタオルやヘアキャップをかぶり3~5分程度放置し、すすぎましょう。リンス、トリートメント共によくすすぐことが大切です。
ヘッドマッサージは、血液循環をよくし、新陳代謝を促して、地肌の働きを良好に保つため、髪の生え変わり(ヘアサイクル)をスムーズにするなどの効果が期待できます。抜け毛、フケ、かゆみなどのトラブルを防ぐためにも積極的に取り入れてみましょう。
育毛料(ヘアトニック、頭皮用エッセンスなど)の働きをより高めるのが、洗髪後の頭皮のマッサージ。洗髪後は頭皮が柔軟になるのでおすすめのタイミングです。毛根の細胞の新陳代謝を促し、抜け毛予防と育毛につながるため、抜け毛が気になるなら、朝夕のマッサージを習慣にしましょう。
ヘッドマッサージに使うアイテムは、以下を目安に選びましょう。 ✅地肌がベタつく時はヘアトニック ✅抜け毛が気になる時は育毛剤 ✅地肌が乾燥する時はスカルプトリートメント
1.シャンプー後、髪の水気をタオルでよく拭き取り、育毛料などを頭皮全体につけてから始めます。
2. 両手の指の腹で頭皮全体を動かすようにして頭皮をマッサージします。
3. 両手の指の腹で頭皮を軽くつまむようにして、はずみをつけて、指をはなします。
頭のかゆみは、皮脂との関係で生じます。男性ホルモンは皮脂分泌を盛んにする働きがあり、皮脂分泌が多い人にかゆみも出やすい傾向が。頭皮に分泌された皮脂に含まれるトリグリセライドという成分が、頭皮に存在する微生物によって遊離脂肪酸に分解され、それが頭皮を刺激してかゆみが生じるというメカニズム。かゆみはシャンプー後3日目ごろから増大していくとされています。
✅清潔第一。毎日のシャンプーを心がけましょう。 ✅シャンプーはさっぱりした洗い上がりのものを選ぶのがおすすめです。 ✅洗髪後は、殺菌効果のあるトニックで頭皮をさっぱり保ちましょう。 ✅食事では、皮脂の分泌をおさえる働きのあるビタミンB6(レバー、イワシなど)を多めに摂るように意識するのも◎!
頭皮の角層がはがれたものに、汗、汚れがまざったものが「フケ」。頭は毛髪が密生しているので、垢のようにはがれにくく、シャンプーやシャンプー後のケア不足により、フケとなって目立つようになります。またフケには乾性のフケと脂性のフケがあるので、ここではそれぞれを解説します。
皮脂の分泌量が少ない人に多くみられるのが乾性のフケ。頭皮を乾燥させる条件が加わると、角層細胞を密着させる力が不足して角片が余分にはがれるため、さらさらとしたフケになります。
✅シャンプーはしっとりした洗い上がりのものを選びましょう。 ✅頭皮にうるおいを与えるようなスカルプトリートメント、ヘアトニック、頭皮用エッセンスなどを活用しましょう! ✅頭皮の血行を促し、皮脂の分泌を高めるため、ヘッドマッサージを習慣づけるのがおすすめです。
POINT! 強いブラッシングや、爪を立ててかくと、頭皮を傷つける原因となるので避けましょう。また、ドライヤー、冷暖房、または脱脂力の強いシャンプー剤の使用などが頭皮の乾燥を進行させるので、注意が必要です。食事では、角化を順調にするビタミンA(ウナギ、牛レバー、ほうれん草など)や動物性タンパク質を十分に摂るように心がけましょう。
皮脂の分泌量が多い人にみられ、角片がふやけたような状態になり、しめった大きなフケが出ます。この状態は、細菌が繁殖しやすく、細菌の分解物がかゆみや炎症につながりやすいので要注意。
✅清潔第一、毎日のシャンプーを心がけましょう。 ✅シャンプーはさっぱりした洗い上がりのものを選ぶと◎! ✅殺菌効果のあるさっぱりとしたタイプのヘアトニックを使いましょう。
POINT! 強いブラッシングや、爪をたててかくと、頭皮を傷つける原因となるので避けましょう。食事では、皮脂の分泌を抑え、皮ふを丈夫にするビタミンB2(レバー、納豆など)、ビタミンB6(レバー、イワシ)を十分に摂るように心がけて。
頭髪に関する1番多い悩みは、この抜け毛。いつまでも健やかな髪を維持するために、頭皮、頭髪の入念なケアを! ケアの開始は、早ければ早いほど効果的です。
①汚れ 頭皮に分泌された皮脂や垢、皮脂に付着したほこりなどをそのままにしておくと、毛穴がつまってしまい、毛髪の成長を妨げて抜け毛が増えることがあります。また、頭皮に蓄積された皮脂が微生物などによって分解され、刺激物質となって毛根に悪影響を与えることもあり、これも抜け毛につながります。
②炎症 頭皮が部分的に細菌感染したり、かぶれたりして炎症をおこすと、抜け毛や脱毛がみられる場合も。このような時は、専門医の診断を受けましょう。
③血行不良 血行不良で、毛根に十分な栄養が補給されなくなることも要因のひとつ。正常なヘアサイクルが保てなくなるため、本来ならば成長期にあるはずの毛髪が、早い期間に休止期に入ってしまい、大量の抜け毛が発生してしまいます。
④ストレス 円形脱毛症に代表される病的な抜け毛も。強いストレスが引き金となって、毛母細胞が分裂を止めてしまうため、成長期の毛髪が抜けていく状態。自然な抜け毛と比べると毛根の先端部が異なります。
⑤男性ホルモンと女性ホルモン 毛髪はホルモンの影響を受けます。女性ホルモンは毛髪の成長を促進する働きがありますが、男性ホルモンはむしろ抑制的に働くとされています。そのため、男性のほうが年齢的にも早い時期に毛髪の太さのピークを迎え、毛髪が細くなりはじめるのも女性より早くなります。
また、抜け毛の割合も多いとされています。特に、頭頂部から前頭部にかけての部分は、男性ホルモンによって支配されており、毛髪の成長に影響を与える。薄くなったり、毛髪がベタつく、フケが多くなる...といった悩みも出てきます。若年から生じるのが特徴で、遺伝的要素があるといわれています。
✅頭皮・毛髪を清潔に保つため、毎日のシャンプーを心がけましょう。 ✅頭皮の血行を促進し、毛髪を生みだす毛母細胞の働きを助けることも大切。シャンプー後、頭皮の状態に合わせてヘアトニックを使い、ヘッドマッサージを習慣づけましょう。
POINT! 睡眠、食事などに注意し、ストレスを避けるようにしましょう。また食事では、動植物性のタンパク質や、血行をよくするビタミンE(玄米・胚芽米・紅花油・ごま・アーモンドなど)、ビタミンP(柑橘類の果皮・日本そば・ピーマンなど)を多くに摂るように心がけましょう。
20代以降の男性にみられる薄毛の現象。病的なものではなく、男性の生理的な経年変化と考えられています。一般的に東洋人は西洋人より割合が少ないとされていますが、日本人の40代では半数くらいにみられます。
残念ながら、多くの研究にもかかわらず、いまだ原因は解明されていません。遺伝的要因、ストレス、加齢などの要因が複雑にからみあって生じると考えられています。ただし、その中で男性ホルモンが関与していることは確かめられています。
男性型脱毛症は毛髪の本数が減少すると考えられがちですが、実際は、薄毛の進行時でも、毛髪本数はほとんど変化しません。薄毛は、ヘアサイクルが短くなることによる毛髪の産毛化(ミニチュア毛包化)が主な原因で、脱毛したように見えている状態。 進行すると、脱毛状態になることもああります。
男性型脱毛は、O型、M型、MO型の3種類に分類され、典型的なものがO型で、つむじのあたりから円形に薄毛が進行します。M型は比較的若者に多く、いわゆる「そりが入った」ような額から薄毛が目立つようにります。また、MO型はこの両者をあわせたもので、ある程度薄毛が進行した人に多くみられます。
日常生活で気をつけたいこと
原因が解明されていないことから「これがよい!」ということは一概に言えないですが、日常の見直しで早めの予防対策を心がけましょう。
✅ 睡眠、食事などに注意し、ストレスを避けるようにしましょう。
✅頭皮・毛髪を清潔に保つため、毎日のシャンプーを心がけましょう。
✅頭皮の血行を促進し、毛髪を生みだす毛母細胞の働きを助けることも大切! シャンプー後、頭皮の状態に合わせて育毛効果の高いヘアトニックを使い、ヘッドマッサージを習慣づけましょう。
✅食事では、動物性のタンパク質や、血行をよくするビタミンE(玄米・胚芽米・紅花油・ごま・アーモンドなど)、ビタミンP(柑橘類の果皮・日本そば・ピーマンなど)を多く摂るようにしましょう。
毛髪の色を決定しているのはメラニン色素です。毛球内の色素形成細胞(メラノサイト)は、大部分が毛球部の毛乳頭の周囲に存在し、周りの毛母細胞へメラニン色素を受け渡して毛髪に色を与えています。なんらかの原因でメラニン色素がつくられなくなると、髪は色を失い、光を反射して白く見えるようになり、これが白髪となります。
白髪の直接の原因はメラノサイト(メラニン色素をつくりだす細胞)の老化ですが、加齢などの要因がどのようにメラノサイトの老化をおこさせるのか、詳細のメカニズムは明らかになってはいません。以下が考えられています。
①加齢
男性では30歳前後から自然な老化現象として始まりますが、個人差が非常にあります。
②遺伝的要因
若白髪の人は10~20代で、出始めます。先天的な色素形成能力が影響していると言われています。
③精神的ストレス、その他
過度のストレス、栄養不足、薬の副作用や代謝障害などによって白髪が増えると言われています。
白髪は以下の3パターンであらわれます。
パターン①成長期途中から突然白髪になってのび続ける
毛球部の中の色素形成細胞が突然死んでしまった結果、または、突然活動を休止した結果起こると考えられています。
パターン②成長期の途中から徐々に白くなりながらのび続ける
毛球部にある色素形成細胞が加齢などにより、長い月日をかけて徐々に活力を失っていく結果と考えられ、最終的に毛根の色素形成細胞が全て死んでしまう場合も。
パターン③新しく生え変わってきた毛から白髪としてのび続ける
白髪の多くがこのパターン。生え変わり時に、加齢などの原因で弱った色素形成細胞は毛球から失われる結果起こると考えられています。
・日常生活で気をつけたいこと
✅睡眠、食事などに注意し、ストレスを避けるようにしましょう。
✅食物では、良質のタンパク質をとり、バランスのよい食事を心がけましょう。
✅抗白髪効果のある商品でヘアケアし毛根の色素形成細胞を活性化させましょう。
✅頭皮の血液循環をよくするヘッドマッサージを習慣づけましょう。
✅白髪にツヤを与えてスタイリングし目立たなくするなど、グラデーションを楽しむことも。
ここからは男性におすすめのヘアケアアイテムをご紹介します!
左:「アデノゲン スカルプケアシャンプー」400mL 3,300円(税込)
(販売名:資生堂ADスカルプケアシャンプー)
右:「アデノゲン スカルプケアコンディショナー」400mL 3,300円(税込)
(販売名:資生堂ADスカルプケアコンディショナー)
髪にハリ・コシを与え、健やかでボリュームのある髪に仕上げるシャンプーと、シャンプー後の頭皮に保湿成分を届けるコンディショナー。気になる頭皮臭をしっかりカバーするシトラスグリーンの香りもGOOD! シャンプーはべたつく頭皮用のオイリータイプと乾きがちな頭皮用のドライタイプの2種から。
「d プログラム ヘア&スカルプ シャンプー AD」200mL 1,650円 (税込)
*価格は希望小売価格です(お店によって異なる場合があります)
デリケートな頭皮を守りながら、刺激となる汚れや汗をやさしく除去し、なめらかに洗い上げる低刺激シャンプー。高保水性成分配合でリンスを使用しなくても、髪がきしまないのも魅力です!
「ドゥーエ シャンプー」350mL 1,650円 (税込)
頭皮のうるおいを守りながら、汚れだけを落とすシャンプー。洗浄成分が肌に残りにくく、すっきりと洗い上げます。無香料・無着色・パラベン(防腐剤)無添加・鉱物油無添加・弱酸性など、敏感肌を考えた低刺激処方で、頭皮をすこやかに保ちます。
「SHISEIDO メン 薬用スカルプトニック(医薬部外品)」200mL 5,500円 (税込)
(販売名:資生堂メン 薬用スカルプトニック)
*価格は参考小売価格です(お店によって異なる場合があります)
「毛芽」を活性化し、新毛の発生を促進する育毛剤。髪の細りを防ぎ、ハリとコシのある髪を育てます。朝晩1日2回程度、洗髪後などに水気をよくふきとってから頭皮をマッサージしましょう。
「アデノゲン 薬用スカルプトニック(医薬部外品)」130g 2,420円 (税込)
(販売名: 資生堂AD薬用スカルプトニック)
*価格は参考小売価格です(お店によって異なる場合があります)
バチバチと弾ける泡が、地肌を心地よくマッサージ。抜け毛を予防しながらしっかりとした髪に育てます。
気になる頭皮臭もしっかりカバー。
※効能効果:育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛
正しいヘアケアを心掛けて、いつまでも健康な頭皮、毛髪を維持しましょう!
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