頭がかゆかったり、フケが気になったり...。乾燥による頭皮トラブルに悩んでいる人、多いですよね。そこで、資生堂ヘアメイクアップアーティストの松井レイさんが、頭皮の乾燥の原因とともに健康的な頭皮を手に入れるための方法について解説します。
教えてくれたのは...
資生堂ヘアメイクアップアーティスト
松井レイさん
シーズンごとのビューティートレンド情報分析を担当。「こなれ感」のあるメイクを得意とする次世代を担うアーティスト。
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頭皮が乾燥する原因は、日頃の習慣にあります。まずは、頭皮乾燥を招いてしまうNG行動がないか、さっそくチェックしてみましょう!
冷暖房によって、室内の空気は思った以上に乾燥しているもの。長時間冷暖房の効いた室内にいると肌が乾燥するのと同様に、頭皮の水分も失われていきます。暑い夏場でも油断は禁物です!冬場はただでさえ乾燥しているのに、暖房をつけることでさらに乾燥してしまうため、頭皮の乾燥も進行しやすくなります。
フケやかゆみが気になるからといって、1日に2回も3回もシャンプーをしていると、頭皮の保湿に必要な分の皮脂まで失われて、余計に頭皮の乾燥を招いてしまいます。
シャワーの温度が熱すぎると必要な皮脂まで落としてしまい、頭皮が乾燥する原因につながります。
頭皮が濡れたままでいると、雑菌が繁殖しやすい状態に。雑菌が繁殖すると、頭皮のターンオーバーが正常に行われなくなり、頭皮の乾燥が起きやすくなります。
頭皮は、食事の中で摂取した栄養素が血液中から運ばれることで健康な状態を保てるため、食生活が乱れてしまうと、頭皮の乾燥を招く原因に!
心当たりがあったら、まずはNG行動の見直しを! そして、次にご紹介する頭皮の乾燥対策を取り入れて、健康的な頭皮を育みましょう♪
フケは、頭皮の角層がはがれたものに、汗、汚れがまざったものです。頭は毛髪が密生しているので、アカのようにはがれにくく、シャンプーやシャンプー後のお手入れが不足すると、フケとなって目立つようになります。
フケには乾性のフケと脂性のフケがあります。
【乾性のフケ】
皮脂の分泌量が少ない人に多くみられるフケです。頭皮を乾燥させる条件が加わると、角層細胞を密着させる力が不足して角片が余分にはがれるため、さらさらとしたフケになります。
【脂性のフケ】
皮脂の分泌量が多い人にみられ、角片がふやけたような状態になり、しめった大きなフケがでます。この状態は、細菌が繁殖しやすく、細菌の分解物がかゆみや炎症につながりやすいので要注意です。
このように乾性のフケには頭皮の乾燥が関係しています。
頭皮の乾燥が直接、抜毛につながるという科学的根拠はありません。
頭皮は皮ふであると考えると、頭皮が乾燥、すなわち角層中の水分が減少して角層がめくれてはがれかけたような状態は、角層本来の機能であるバリア機能が低下している状態といえます。つまり、些細な刺激によって炎症が起こりやすい状態になっているのです。
また、頭皮のかゆみに関しては、乾燥というより、過剰な皮脂や汚れに起因することが多いと考えられます。かゆみ自体がすでに炎症の前兆・サインでもあり、かくことで頭皮を傷つけてしまってさらに炎症を悪化させて抜毛につながるということは十分起こり得ると考えられます。
頭皮(皮ふ)に炎症が生じると、その際放出される因子が毛の成長を妨げて抜毛やハリ・コシの低下につながりますので、頭皮に適度なうるおいを補って頭皮の炎症を防ぐようなケアをすることが重要です。
頭皮の状態を良くするために、シャンプーの洗い方や髪の乾かし方、食生活など、今日からできる頭皮の乾燥対策を4つご紹介します。
シャンプー時は頭皮の乾燥につながりやすい要因が多いもの。頭皮の乾燥を防ぐには下記の3つのポイントを意識しましょう。
頭皮が乾燥している時は、頭皮への刺激をなるべく抑えたいもの。低刺激のシャンプーをチョイスして、乾燥で敏感になっている頭皮をやさしく洗い上げましょう。
シャンプーは直接地肌につけず、手のひらにとって泡立て、指の腹を頭皮にあてて洗うように心がけましょう。爪を立ててゴシゴシと洗うと、頭皮が傷ついてしまい、炎症が起きたり、ヘアケア製品による刺激を受けやすくなるなど、頭皮乾燥の原因になるので注意しましょう。
すすぎが足りないと頭皮にシャンプーや汚れが残り、頭皮の乾燥につながります。3分間ほどかけて、しっかり洗い流しましょう。また、髪をすすぐ時のお湯の温度は、38度程度のぬるま湯に。少しぬるいと感じるくらいが、頭皮にはおすすめです。
「d プログラム ヘア&スカルプ シャンプー AD」200mL 1,650円 (税込)
*価格は希望小売価格です(お店によって異なる場合があります)
デリケートな頭皮を守りながら、刺激となる汚れや汗をやさしく除去し、なめらかに洗い上げる低刺激シャンプー。高保水性成分配合でリンスを使用しなくても、髪がきしまず、なめらかな仕上がりに♪
「ドゥーエ シャンプー」350mL 1,650円 (税込)
頭皮のうるおいを守りながら、汚れだけを落とすシャンプー。洗浄成分が肌に残りにくく、すっきりと洗い上げます。無香料・無着色・パラベン(防腐剤)無添加・鉱物油無添加・弱酸性など、敏感肌を考えた低刺激処方で、頭皮をすこやかに保ちます。
髪を乾かす時に気をつけたいのは、乾燥を招く原因となるドライヤーのかけ方。温風を頭皮に当てる時間や、頭皮の距離を意識しながら、髪を乾かしましょう。
タオルドライをして水気をふき取ることで、ドライヤーの時間が短縮でき、熱による頭皮のダメージを抑えられます。
ドライヤーは、髪から10センチ(親指と人差し指を軽く広げた程度)以上離して使うことを心がけて。また同じ箇所に長時間熱を当てないように注意しましょう!
頭皮の血行促進&皮脂の分泌を高めるために、頭皮マッサージを行うのも効果的です。しっかり湯舟につかって身体を温めてから、頭皮にうるおいを与えるような頭皮用トリートメントやヘアトニックなどを使って行いましょう。
<頭皮マッサージの方法>
1.頭皮用のケアアイテムは、髪の根元に塗布して指の腹でしっかりなじませます。写真を参考に頭の真上から真後ろにかけて頭皮全体につけましょう。
2.爪を立てず、指の腹を使って頭皮全体を動かすようにやさしくマッサージします。
「プリオール 頭皮&ヘア美容液」180mL 2,420円(税込)
*価格は参考小売価格です(お店によって異なる場合があります)
ヒアルロン酸にバラエキスなど、保湿成分をたっぷり配合! 乾いた頭皮にスプレーし、頭皮全体を動かすようにマッサージすることで血行が促されます。頭皮臭が気になる方にもおすすめです♪
「ベネフィーク リシェール バイ ベネフィーク スカルプエッセンス」195mL 6,600円(税込)
*価格は希望小売価格です(お店によって異なる場合があります)
有効成分が毛根まで浸透し、抜け毛や薄毛を防いで豊かな髪の発毛を促す薬用育毛美容液です。朝、晩など1日2回程度を目安に、水気をよくふきとってから軽くマッサージしながら指の腹でなじませましょう。
「セラムノワール セラムノワールN(医薬部外品)」150mL 5,500円 (税込)
「ナリシング(血行促進・毛母細胞の活性化)」「クリーン(ふけ・かゆみを防ぎ、清潔に保つ)」「バランシング(抜け毛予防)」。3つのスカルプバランシング効果により、毛母細胞と頭皮へはたらきかけ、抜け毛を防ぎ、輝きのある濃く美しい髪を育てます。発毛促進、毛生促進、育毛、薄毛、養毛、ふけ・かゆみ・脱毛の予防、病後・産後の脱毛予防などの効能効果も。
「SHISEIDO メン 薬用スカルプトニック(医薬部外品)」200mL 5,500円 (税込)
(販売名:資生堂メン 薬用スカルプトニック)
*価格は参考小売価格です(お店によって異なる場合があります)
「毛芽」を活性化し、新毛の発生を促進する育毛剤。髪の細りを防ぎ、ハリとコシのある髪を育てます。朝晩1日2回程度、洗髪後などに水気をよくふきとってから頭皮をマッサージしましょう。
「アデノゲン 薬用スカルプトニック(医薬部外品)」130g 2,420円 (税込)
(販売名: 資生堂AD薬用スカルプトニック)
*価格は参考小売価格です(お店によって異なる場合があります)
バチバチと弾ける泡が、地肌を心地よくマッサージ。抜け毛を予防しながらしっかりとした髪に育てます。
気になる頭皮臭もしっかりカバー。
※効能効果:育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛
「ティアラ ヘアトニック(医薬部外品)」150mL 1,320円 (税込)
(販売名: 資生堂ティアラ ヘアトニック)
*価格は希望小売価格です(お店によって異なる場合があります)
洗髪後、水気を十分にふきとってから、適量を地肌にふりかけ、全体になじませるようにして指のはらで軽くマッサージ。清涼感のあるすっきりとした使い心地で、地肌をすこやかに保ちます。
毎日のヘアケアと合わせて、バランスのいい食生活を心がけることも健やかな頭皮づくりに欠かせない要素です。健康的な頭皮をつくる「ターンオーバー(肌の生まれ変わり)」、「血行促進」に働きかける食品・食材をご紹介します。これらを使ったバランスのいい食事を心がけることで、頭皮の乾燥が改善され、健康的な毛髪が生まれますよ♪
●ビタミンA
牛乳・乳製品、卵、鶏レバー、あんこう肝、うなぎ蒲焼、銀だら、ほたるいか
●カロテン(α・β)
にんじん、あしたば、モロヘイヤ、ほうれん草、西洋かぼちゃ、小松菜、大葉、パセリ、にら、ブロッコリーなどの緑黄色野菜
●β-クリプトキサンチン
温州みかん、干し柿、ポンカン、オレンジ、グレープフルーツ、干し柿、ポンカン
●ビタミンE
アーモンド、うなぎ蒲焼、はまち、マトン、モロヘイヤ、西洋かぼちゃ、ほうれん草、アボカド、ヘーゼルナッツ、植物油(ひまわり油、綿実油、米ぬか油、紅花油、大豆油、コーン油、菜種油、オリーブ油)
●ビタミンP
みかん・オレンジ・レモン・グレープフルーツなどの柑橘類の内皮の薄皮、あんず、さくらんぼ、そば粉、そば茶、日本そば(そば湯も)
●ビタミンC
ピーマン(赤・黄)、ブロッコリー、芽キャベツ、カリフラワー、パセリ、ゴーヤ、高菜、大根葉、すぐき菜、しし唐辛子、京菜、からし菜、ケール、レッドキャベツ、さやえんどう、れんこん、じゃが芋、さつま芋、里芋、アセロラ、いちご、いよ柑、温州みかん、柿、ネーブル、はっさく、キウイフルーツ、グァバ、グレープフルーツ、パパイア、レモン
毎日のケアやアイテムを見直すだけで、頭皮の乾燥は改善されていきますよ。ぜひ参考にしてくださいね!
食材の監修:資生堂ビューティー&ヘルスアドバイザー中野 三津子さん
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