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2020/04/06

肌にも免疫があるって知ってた!? 肌の底力をUPするキレイの秘訣って?

肌にも免疫があるって知ってた!? 肌の底力をUPするキレイの秘訣って?

花粉やPM2.5など、多くの人の悩みの種になっている外的刺激。これらの予防法として「免疫力を高めること」が有効だとよく耳にしますが、実は肌においても同じことが言えるのだそう! そこで注目したいのが「肌の免疫力」。トラブルを未然に防ぎ、肌本来の美しくなろうとする力を発揮させるために「肌免疫」について詳しく知るべく、資生堂グローバルイノベーションセンター細井純一研究員にお話を伺いました。

<目次>

"肌のガードマン"をキープして肌の免疫力をアップ!

―編集部: 身体と同じで、肌も免疫力を高めることが、肌の健康のためには重要だと耳にしたのですが、「肌免疫」とは具体的にどういうことなんですか?

―細井研究員:誰にも備わっている、免疫系と神経系を鍛えることができれば、肌の健康はおのずと叶います。そのためには、まずは、花粉・ちり・ほこりといった微粒子汚れやアレルギー物質などの異物から肌を守る機能「肌免疫」の力を高めることが大切です。免疫とは、目の前に現れた異物を安全なものか、危険なものか一瞬で見分け、後者のみを攻撃する力です。肌において、その免疫システムの司令塔として働くのが「ランゲルハンス細胞」と呼ばれる樹状細胞で、いわば"肌のガードマン"。異物を感知して捕獲、排除する機能と、異物による刺激反応を鎮静化する機能を持ちます。このランゲルハンス細胞の働きを強化し、その数を常に最適な数に保つことで、肌は健康な美しい状態でいられるのです。

―編集部: ランゲルハンス細胞の数が減ってしまうと、どのような影響があるのでしょう?

―細井研究員:ランゲルハンス細胞は、トラブルの要因となる刺激を鎮静化した後に力尽き、死んでしまいます。また、過度の紫外線や乾燥はもちろん、精神的なストレス、さらには栄養失調などによって減ってしまいます。ガードマンの数が手薄になるということは、トラブルを招きやすくなるということ。生活習慣やスキンケアを見直して、常に最適な数のランゲルハンス細胞をキープし続けることが大切です。

■防疫力を司る「肌免疫」

ランゲルハンス細胞は、何らかの悪影響が肌内部に入り込むことで肌ダメージ因子が発生すると、酵素を発生し、自らの手をのばしてダメージ因子を鎮静化する。

感覚神経を鋭く保って肌ダメージに対処!

―編集部:「肌免疫」以外には、美肌づくりのカギとなるものはあるのでしょうか?

―細井研究員:身体の内外で起きた刺激を脳に知らせ、脳からの指令を伝えて肌の再生などをコントロールする「感覚神経」も、美肌づくりのカギを握ります。たとえば「つるつる」「ガサガサ」「熱い」「冷たい」「硬い」「柔らかい」などの情報は、肌センサーから「感覚神経」へと伝えられ、神経伝達物質を介して脳に届けられます。その際、感覚神経が鈍いと情報が正しく伝わらず、皮膚の細胞にダメージや炎症があっても「気づけない」=回復に向けての修復を始めない、あるいは過剰に反応してしまうということに。 健康な美しい肌に「感覚神経」の最適化が必要なのは、そのためなのです。

―編集部: つまり、美肌づくりには「肌免疫」と「感覚神経」の両方が正しく働くことが不可欠なのですね?

―細井研究員:はい。防御力を司る「肌免疫」と再生力を司る「感覚神経」は、全身に網目のように張り巡らされている情報ネットワークを通じて、心身と肌に影響を与え合っています。この相互作用がある2つを高めることで、健康的な状態が叶えられるのです。

肌免疫と感覚神経を鍛えることが、キレイの第一歩

―編集部:ところで「肌免疫」も「感覚神経」も今以上に鍛えたり、 高めたりすることはできるのでしょうか?

―細井研究員:鍛えられます。正確には鍛えるというか、加齢などで弱り、鈍ってしまった力を、元の状態に戻すイメージでしょうか。「鍛える」といってもマッチョをつくるのではなく、適切な応答ができるようにするということ。車のチューンナップに近いですね。
ただし、どちらも高ければ高いほどよいというわけではありません。たとえば「感覚神経」が鈍いとダメージを受けても肌の再生・修復がなされませんが、反対に鋭くなりすぎると今度は過剰反応により、炎症などが起きてしまいます。花粉症などで引き起こされる「かゆみ」においても同じことが言えます。「かゆみ」を伝える感覚神経が鈍いと、悪いものへの対処が遅かったり的確でなかったりしますが、反対に鋭すぎても身体に余計な負担がかかってしまったり...。免疫反応と同様に、バランスの良さが大事なんです。「肌免疫」「感覚神経」ともに、必要なときに必要な応答ができるレベルを保つことが重要だと考えられます。

■再生力を司どる「感覚神経」

肌が"触れる"ことで感知した情報は、肌センサーから「感覚神経」へ、さらには脳へと伝えられる。「感覚神経」が鈍いと皮膚の細胞ダメージや炎症に気づかず、再生力が働かない。

―編集部: 美しい肌を目指すには、「肌免疫」の防御力と「感覚神経」の再生力を正しく引き出し、相互的に高めることが重要なのですね。ちなみに、シミやしわといった気になる肌トラブルも起きにくくなりますか?

―細井研究員: そうですね。肌全体の底上げなので、トラブル全般を未然に防ぐことができるかもしれません。たとえば、がん治療においても昨今は薬によるがんへの直接攻撃ではなく、自分の免疫細胞でやっつける治療の研究が進んでいます。肌に関しても、免疫細胞の利用でキレイになる可能性を追求して研究を進めています。もしかするとこの先、老化だって遅らせることができるかもしれません。

―編集部: 起きてしまったことに対処するのではなく、起こらないようにすると!

―細井研究員:対症療法ではなく、もっと根本のケアという点で、漢方における体質改善とアプローチが似ている部分がありますね。でも、それこそが毎日ケアをする意味、なのではないでしょうか? 身体の仕組みはたいしたものです。もっとご自身の肌の力を信じていいと思いますよ。

まとめ

①身体の機能と肌は密接につながっているので、心身の状態が良好に保たれていれば、 肌も健康で美しい状態をキープすることができる。
②誰にでも備わっている免疫系と神経系の機能は、 全身の情報ネットワークを通じて相互に作用し合い、 美肌と健康に関わっている。
③「肌免疫」と「感覚神経」に着目したケアは、対症療法ではなく、根本ケアを意識! 自らが持つ防衛機能・再生機能を利用すればキレイを磨くことができる。

もともとは誰にでも自ら健康で美しい肌状態をキープする力が備わっているもの。その場しのぎではなく、肌の底力を上げる根本ケアで、美しさを守り抜く力を育むことこそが重要なんですね!

お話を伺ったのは...
株式会社資生堂 グローバルイノベーションセンター・細井純一さん
東京大学医科学研究所で学位取得後、米国NIH環境健康科学研究所において3年間、がん抑制遺伝子の研究を、またハーバード大 学のCBRCにおいて4年間、皮膚免疫の研究を行う。その後、資生堂グローバルイノベーションセンターに入所。皮膚と心、全身との関係について研究を続けている。

●当記事は、編集部取材に基づいた情報です。また、個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用ください。

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watashi+ 美容の情報編集部

watashi+ 美容の情報編集部

スキンケア&ポイントメイクの基本から、知って得するコスメの使い方、トレンド情報まで、美容で明日のキレイを叶えるサポーターとして、情報をお届けします。

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