皮ふ科医に聞く ミニ知識
乾燥やシミ・ソバカス、ニキビあと… 肌に関するお悩みはさまざま。気になる紫外線や、アンチエイジング対策など、ふだんの生活でできるスキンケアや肌トラブルへの心がまえについて、第一線でご活躍中の皮ふ科の先生にお聞きしました。
アトピー

アトピー肌とは、症状がないように見える部分も実は乾燥し、水分を適切に保てない状態になっている肌のことです。つまり、表皮のバリア機能が低下し、刺激に弱い状態(アトピックドライスキン)になっています。

アトピー肌を落ち着かせるスキンケア

アトピー肌に対しては、バリア機能が異常な状態を補正すること、つまり適切な洗浄と保湿からなるスキンケアが重要です。

ポイント1:皮膚を清潔に保つ

皮膚に付着したホコリ、汗、細菌などを洗い流し、清潔に保つことが重要です。石鹸などは、洗浄力が強過ぎないものを使います。パラベンなどの防腐剤や香料が刺激となる場合もあるため、低刺激性の製品を選ぶとよいでしょう。ゴシゴシ擦るとバリア機能が低下するため、よく泡立てて爪を立てずに洗います。直接皮膚を傷つけないように爪を短く切っておくことも重要です。その後、洗浄成分が皮膚に残らないよう十分にすすぎ、タオルで押さえるようにして軽く拭きます。体が温まるとかゆみが増すため、比較的高い温度のお湯は避けましょう。

ポイント2:保湿して乾燥を防ぐ

洗浄後、皮膚からは水分がどんどん蒸散していくので、できるだけ早く、十分量の保湿剤を塗って乾燥を防ぎ、皮膚のバリア機能を保ちます。入浴剤は保湿剤の入ったものであれば使用したほうが良いでしょう。保湿剤の成分によっては刺激となる場合もあるので、自分に合ったものを選びましょう。

アトピー肌の悪化因子

刺激がもたらす皮膚のかゆみに対して「掻くこと」は、さらにバリア機能を破壊し、よりわずかな刺激でかゆみが増強するようになり、また掻くという悪循環に陥る最大の悪化因子です。したがって、刺激そのものを避ける、除去することが非常に重要です。
アトピー肌を発症・悪化させる引き金(トリガー)となる異物や刺激は、ハウスダストなどのダニ、スギやブタクサなどの花粉、卵や牛乳などの食物、犬やネコの垢、カンジダなどの真菌(カビの一種)など、人によって異なります。その他にもアレルギー性のものとして食物や化粧品など、非アレルギー性のものとして衣服、日焼け、気温などが皮膚を刺激します。また、ストレスや睡眠不足なども悪化因子となります。
アトピー肌の方は汗をかきにくい特徴があります。汗がもっている体に良いはたらき(保湿、免疫、体温調節)が十分に発揮されなくなり、症状悪化につながることがあります。汗をかくことを恐れず、汗をかく機会をつくってみましょう。汗をかいたあとは、そのまま放置するとかゆくなるので、シャワーや流水で洗い流しましょう。

強いかゆみを伴ったり、適切なスキンケアをしても、いつまでも改善しない場合は、アトピー性皮膚炎であることも考えられますので、早めに皮膚科を受診して適切な診断・治療を受けるようにしましょう。

教えてくださったのは
アトピー肌|福井県 坂井市 春江町 石黒皮膚科クリニック  石黒和守 先生

福井県 坂井市 春江町

石黒皮膚科クリニック 石黒和守 先生

院長自身が幼少時からアトピー性皮膚炎に悩まされた経験を生かして、患者さまの立場に立った、きめ細やかな治療を心掛けております。当院に来られた患者さまが「みちたりてなごめる」クリニックでありたいと思っております。お肌のトラブルは、おひとりで悩まずにお気軽にご相談ください。

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