皮ふ科医に聞く ミニ知識
乾燥やシミ・そばかす、ニキビあと… 肌に関するお悩みはさまざま。気になる紫外線や、アンチエイジング対策など、ふだんの生活でできるスキンケアや肌トラブルへの心がまえについて、第一線でご活躍中の皮ふ科の先生にお聞きしました。

敏感肌の赤み

皮膚の最上部に位置する角層は厚さが0.02ミリと極薄で、外界からの細菌、カビ、花粉、化学物質などの侵入を防ぐバリア機能を備えています。この非常に薄いのに重要な角層が正常に形成されないと、肌のバリア機能は低下し、刺激となる物質が肌に侵入しやすくなり、肌内部にめぐっている毛細血管が敏感に反応します。皮膚はトラブルや炎症が起こると、それを早く治そうとして毛細血管が広がり、血液が多量に送り込まれます。そしてトラブルや炎症が治まると、毛細血管が収縮して血液が正常に戻ります。

しかし、トラブルや炎症をくり返す敏感肌は、症状が治まっても毛細血管が拡張し、血流が増加した状態から戻らなくなり、そのまま常態化してしまいます。このことは、肌に「赤み」を生じさせて肌印象の美しさを妨げることはもちろん、皮膚から水分が蒸散しやすく乾燥したり、メラノサイトが活性化して色素沈着したり、過剰な皮脂分泌や乾燥により毛穴が目立ったり、さらなるトラブルを誘発してしまいます。

肌の赤みを予防する生活のポイント

肌質に合った低刺激の製品で、肌への負担が少ない方法でケアすることが大切です。
●乾燥させないよう、洗顔後はすぐに保湿することを忘れずに。
●肌の赤みを悪化させる紫外線を避けるため、外出時は日焼け止めを忘れずに使いましょう。
●髪の毛や衣服があたることで肌のかゆみや赤みを誘発する場合がありますので、その場合は、まとめ髪にしたり、刺激が少ない素材の衣類を選んだりしましょう。
●辛いもの、塩分の高いものなど刺激の強い食べ物は避け、バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレス解消を心がけましょう。
●肌の赤みが長引いたり、アレルギーなど何らかの理由で肌が炎症を起こしている場合や、かゆみや吹き出物を伴う赤みの場合は皮膚科を受診しましょう。

教えてくださったのは
敏感肌の赤み|鹿児島県 鹿児島市 島田ひふ科  島田辰彦 先生

鹿児島県 鹿児島市

島田ひふ科 島田辰彦 先生

皮膚に関することでお悩みの方は、どんなことでもご相談ください。皮膚は他人の目に触れやすく、疾患の場合は痒みを伴ったり、治療が長期に渡るなど不快なことが多く、患者さんの負担も大きいと思われます。わかりやすい説明と適切な手当てにより、早く健やかな肌になって、快適な生活を過ごせるよう手助けが出来ればといつも思っております。

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