ニキビや傷がいつの間にか黒ずんで跡になっている…。これって色素沈着?と思っても、原因や対策がわからない人も多いのではないでしょうか。
色素沈着とは、肌の刺激によって表皮に存在する色素細胞(メラノサイト)から過剰に分泌されたメラニン色素が表皮や真皮に沈着した状態のこと。そんな色素沈着ですが、実は敏感肌が大きな影響を及ぼすという事実を知っていますか?今回は、敏感肌と色素沈着の関係についてお話します。
肌荒れ、ニキビ…。敏感肌はシミや色素沈着を招く!?
肌荒れやニキビといった、敏感な肌状態で起きるさまざまな症状。誰もが少しでも早く改善したいと思うものですが、特に女性はメイクやオシャレに気合いが入らず、テンションが下がる人も多いのではないでしょうか。しかしそういった理由以外にも、実は敏感肌対策をしたほうが良い理由があるのです。
その理由とは、敏感肌が色素沈着の要因になるということ。実は、肌は刺激を感じるとメラニン色素を生成して肌を守ろうとする防御機能が働きます。肌内部に存在する炎症を引き起こす因子が多い傾向にある敏感な肌は、ニキビや肌荒れなどの炎症が繰り返し起きやすく、色素沈着も起こりやすいと言えます。
紫外線やターンオーバーの停滞により色素沈着は消えにくくなる!
肌荒れやニキビなどの炎症によって肌表面に色素が残ってしまうことを「炎症後色素沈着」と呼びます。一般的に私たちが色素沈着と呼んでいるもので、日焼けやニキビ、虫刺されや火傷の痕などが茶色く染み付いた状態をいいます。
色素沈着は通常、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)によってメラニン色素が皮ふの外側に押し出され、次第に消えることがほとんどですが、紫外線を浴び続けたり、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が正常に行われなかったりすると、そのまま跡が残り、色素沈着となって消えにくくなることがあります。
敏感肌は、色素沈着をさらに濃く見せる可能性アリ!
敏感肌と色素沈着は切っても切れない関係にあるということがわかりましたが、実はもう一つ、肌が敏感な状態だと肌色に影響を与えることがあります。
それは、シミやそばかす、ニキビ跡が濃く見えるということ。敏感肌は生活環境の影響を受けやすく、血流の状態が安定しにくいという特徴をもっています。そうして血流が悪くなって血液が滞ると、肌色がくすんで見えるため、実際のメラニン量に大きな変化はないのに、シミやそばかす、ニキビ跡などがより濃く見えてしまうことがあるのです。
スキンケアと紫外線対策が鍵!色素沈着しにくい肌作り
色素沈着を防ぐためには、すこやかな肌作りと、紫外線対策の2つをきちんと行うことがポイント。
肌荒れやニキビを予防する低刺激スキンケア製品を使用したり、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を正常にし、メラニンを排出しやすくするためにも美白+血行促進効果のある低刺激スキンケア製品を取り入れると良いでしょう。近年は、無香料無着色、低刺激でありながら高い美白効果が期待できる美白有効成分の「トラネキサム酸」が配合されているような美白化粧品も多くあるので、上手に選びましょう。
また、敏感肌向けのスキンケア製品は効能が低いと思う人もいるかもしれませんが、安全性を考慮したうえでしっかりと悩みを改善してくれる製品もたくさんあるので、ぜひお気に入りを探してみてくださいね。
また、内側からのスキンケアとして、食事に気を配るのもおすすめ。肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を整えるには、ビタミンAの含まれた緑黄色野菜やレバー、うなぎといった食物を積極的に摂るようにしましょう。
そして色素沈着を悪化させてしまう紫外線は、こまめにカットして対策を。外出時は日焼け止めを塗り、汗をかいたら塗り直すようにしましょう。とくにシミができやすい頬は紫外線ケアを念入りに!また、サングラスや帽子といった小物も取り入れて、上手に紫外線対策を行ってください。
敏感肌が、色素沈着を悪化させたり肌色を濃く見せてしまう原因になるなんて、驚きですよね!色素沈着が気になったら、肌が敏感な状態になっていないかも同時に
チェックしてみてくださいね。