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最近よく聞く「パーソナルカラー」という言葉。自分の肌に似合う色を見つける方法として人気ですが、「私のパーソナルカラーってどんな色なの...?」と迷う人も多いのでは? そこで今回は、パーソナルカラーの簡単な診断方法から、自分の肌色に合うおすすめコスメまでを詳しくご紹介! 教えてくれるのは、資生堂ヘアメイクアップアーティストの山田暢子さんです。
パーソナルカラーとは、肌・髪・瞳の色など、自分が生まれ持った色素をもとにして、その色素と調和のとれる色(=自分に似合う色)のことを指します。パーソナルカラーをメイクに取り入れると、肌や顔色を美しく見せることができるんです♪
さらに、自分の魅力を引き出したり個性を活かしたりしやすくなるため、印象アップにもつながりますよ。
自分のパーソナルカラーを見分ける際は、まず肌の「色み」を見て、「イエローベース(イエベ)」なのか「ブルーベース(ブルべ)」なのかを判断します。
一般的に、黄みを含んだように感じる肌色で温かみのある印象の場合は「イエベ」、青みを含んだように感じる肌色でクールな印象の場合は「ブルべ」と分けられ、イエベさんはイエローベースの色と、ブルベさんはブルーベースの色と調和しやすい傾向にあります。
そこからさらに、明度(明るい色、暗い色)や彩度(鮮やかな色み、落ち着いた色み)、質感などを考慮し、「イエベ春」「ブルべ夏」「イエベ秋」「ブルべ冬」と4パターンに分類されます。たとえ同じイエベさんであっても、春タイプの人が秋タイプに似合う色を使ってしまうと、肌がくすんだり色が浮いて見えたりすることもあるため、自分がどのタイプに分類されるのかを把握しておくと、似合うメイクや服が選びやすくなりますよ。
また、「ブルベ=色白」というイメージを持つ人も多いですが、イエベで色白の場合や、ブルベで健康的な肌色という場合も。単に肌色の濃淡だけで見分けるのではなく、髪や瞳の色・コントラスト・質感や雰囲気など、さまざまなことを考慮して総合的に判断することが重要ですよ。
とはいえ、自分では客観的に判断するのは難しいですよね。そこで、簡単な質問にYES or NOで答えるだけで、自分のパーソナルカラーがわかるチャートを用意しました。さっそく診断してみましょう!
「似合う色がわからない」という場合は、周りの方に聞いてみてくださいね!
自分のパーソナルカラーはわかりましたか? ここからは、その肌が持つ特徴やパーソナルカラーをもとにした似合うメイク&おすすめコスメをご紹介! 自分をより魅力的に見せるヒントをたっぷり解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
・肌や見た目の印象は?
第一印象は、明るくさわやかで、親しみやすく生きいきしたイメージ。肌は黄みを帯びて明るく、ツヤや透明感があり、色白な人が多いのも特徴です。また、血色がよく健康的なバラ色のほおを持っています。髪は明るいブラウンで、絹糸のように繊細で細くツヤがある傾向。瞳は虹彩が明るく、白目と黒目のコントラストがはっきりしていて、瞳がキラキラしている印象です。
・似合うメイク&カラーと苦手なカラーは?
明るく健康的なイメージを活かした、ナチュラルでキュートなメイクがおすすめです。本来持っているツヤを生かした光沢のある肌づくりが◎。カラーは、コーラルピンク・オレンジ・グリーンなど、クリアではっきりした色が似合います。逆に、青みの強い色や淡い色、暗く重い色は寂しく見えてしまいがちなので注意が必要です。
オレンジ・イエロー・グリーンなど、クリアで明るい色。また、多色カラーの組み合わせも得意です。ブラウンなら、明るいブラウンがおすすめ。
(左)「マキアージュ ドラマティックスタイリングアイズS OR331 マンゴーティー」
軽やかさのあるオレンジブラウンが、イエベ春タイプの目元を明るく彩ります。ひと塗りでプロが仕上げたようなグラデーションが完成するので、忙しい朝にも便利。
(右)「マキアージュ アイカラー N PK451」
明るくキュートなコーラルピンクが目元のくすみを飛ばし、、いきいきとした印象へ。クリアな発色も◎!
コーラルピンクやライトオレンジなど、明るく濁りのない色。クリームタイプをセレクトし、健康的な血色感を出すのも効果的です。
(左)「SHISEIDO メーキャップ ミニマリスト ホイップパウダーブラッシュ 01 Sonoya」
イエベ春タイプのピュアさを引き立てる、明るいコーラルカラー。ムース状のテクスチャーで、肌に溶け込むように発色します。
(右)「インテグレート メルティーモードチーク OR381」
しっとりクリーム感触が、指でのばすとさらさらパウダーにチェンジ。パキっとしたオレンジカラーで、ジューシーな雰囲気を演出します。
コーラルピンクやオレンジなど、黄みを帯びた色。マットな質感よりも、ツヤやパールといった質感があるものが似合います。
(左)「マキアージュ ドラマティックルージュEX OR420」
ツヤのあるフレッシュなオレンジが、顔色をパッと明るく見せてくれます。サッと塗るとピュアな雰囲気に、しっかり塗ると大人っぽくなるなど、塗り方で印象チェンジが可能。
(右)「SHISEIDO メーキャップ シマージェルグロス 06 Daidai Orange」
輝きとうるおいあふれる軽いつけ心地のリップグロス。肌なじみのいいオレンジで、くすみがちな唇の血色感を高めます。
・肌や見た目の印象は?
第一印象はソフトでエレガント。上品で知的なイメージを持っています。肌は赤みを帯びて、ピンクがかったきめ細かい繊細さが特徴ですが、クマが出やすい場合も。日焼けはしづらく、しても赤くなり、すぐに落ち着くことが多いです。髪は細くて柔らかく、真っ黒よりも、霞がかったようなアッシュグレーや墨色の人が多い傾向。瞳は、虹彩が明るく赤みのあるブラウンで、白目と黒目のコントラストが柔らかく、ソフトで穏やかな印象を持っています。
・似合うメイク&カラーと苦手なカラーは?
コントラストが強くなりすぎないよう、穏やかなトーンでまとめるメイクがベスト。統一感のある配色が似合います。下地にラベンダー系を使用すると、肌の透明感がより一層引き出されますよ。カラーは、ラベンダー・グレイッシュブルー・スモーキーピンクなど、クールなパステル系がおすすめ。黄みの強い色や濃く暗い色は、くすみやすく疲れた印象に見えてしまう場合があるので注意が必要です。鮮やかな色も浮いて見えやすい傾向にあります。
ラベンダー・ライトブルー・ライトグレーなど、ブルーベース系の柔らかく穏やかなトーンの涼しげな色。ブラウンなら、あまり暗くなく、赤みのあるブラウンなど穏やかな色がおすすめです。
(左)「マキアージュ ドラマティックスタイリングアイズS RD332 ストロベリーティー」
ブルべ夏タイプにもつけこなしやすい、くすみピンク~赤みブラウンのグラデーション。女性らしく上品な目元を演出します。
(右)「マキアージュ アイカラー N VI727」
クールで柔らかいラベンダーカラーが、肌の透明感やキメ細かさをアップ。印象的な目元に導きます。
黄みの少ないピンクやスモーキーなローズがおすすめ。鮮やかすぎず、暗すぎない色を選びましょう。オレンジやブラウンは肌なじみが悪く疲れた印象になりやすいので注意して。
(左)「SHISEIDO メーキャップ インナーグロウ チークパウダー 04 Aura Pink」
フレッシュな血色感を与え、内側から輝くような立体感を演出するチークパウダー。絶妙なスモーキーピンクが、ブルべ夏タイプの肌に透明感を与えます。
(右)「マジョリカ マジョルカ パフ・デ・チーク(フラワーハーモニー) PK302 ストロベリーミックス」
パフ付きで便利なチークカラー。ポンポンなじませるだけで自然になじみ、上気したような頰を演出します。黄みの少ないピンクがブルベ夏タイプにぴったりです!
ローズピンクやローズベージュなど、黄みのないピンクが◎。パールの質感もおすすめです。
(左)「SHISEIDO メーキャップ カラージェル リップバーム 107 Dahlia」
抜群の保湿力と、透け感のある発色が魅力。黄みの少ないピンクで、唇を上品に彩ります。
(右)「インテグレート ボリュームバームリップ N PK286」
ひと塗りで輪郭まできちんと塗れるペンシルタイプ。ぽてっとした色っぽい唇に導きます。つけこなしやすいくすみピンクが、ブルべ夏タイプにマッチ。
・肌や見た目の印象は?
第一印象はシックで落ち着いたイメージで、暖かみや穏やかさがあり、大人っぽい雰囲気。肌は黄みが強くマットな雰囲気だったり、ゴールドがかったような深い色だったりする場合が多いです。ほおや耳たぶに赤みがなく赤面しづらいことや、キレイに日焼けする方が多いのも特徴。髪は暗めのブラウンや黒に近いブラウンで、量が多く、比較的ハリがあり、ツヤは少なめな傾向です。瞳は虹彩が黄みよりで暗め、白目と黒目のコントラストはソフトで吸い込まれそうに深く、落ち着いた印象です。
・似合うメイク&カラーと苦手なカラーは?
大人っぽいメイクを意識すると、本来の魅力がより一層際立ちます。肌に赤みがある場合は、下地やコントロールカラーなどで補正すると、洗練された都会的な印象に。カラーは、ブラウン全般・深みのあるオレンジ・ゴールドやベージュなど、落ち着いた穏やかな色を中心に統一感のある配色がおすすめです。逆に、青みの強すぎる色は不健康な印象になり、明るくクリアな色はぼやけて見えがち。鮮やかな色も苦手な傾向です。
ブラウン系全般・ゴールド・モスグリーンなど、スモーキーカラーを使った大人っぽい仕上がりが似合います。
(左)「マキアージュ ドラマティックスタイリングアイズS BR734 マロンティー」
イエベ秋タイプにぴったりの黄みよりのブラウンパレット。落ち着いたイメージの目元に仕上がります。肌なじみも◎!
(右)「マキアージュ アイカラー N GD825」
肌なじみのいいスモーキーゴールドが大人っぽくリッチな目元を演出し、イエベ秋タイプの魅力を引き立てます。
サーモンピンク・深みオレンジ・ブラウン・ベージュがおすすめです。カジュアルダウンしたい場合は、コーラル系に近いものを使用すると◎。
(左)「マキアージュ チークカラー RD312」
肌なじみのいいオレンジよりのカラー。内側からにじみ出るような自然な血色感を演出します。
(右)「ローラ メルシエ ブラッシュ カラー インフュージョン 05(シアー) フレスコ」
透明感のあるシアーベージュで、洗練された大人顔に。薄くなじませればイノセント、大胆に重ねてスタイリッシュ。シーンに合わせて自在に雰囲気を操れます。
深みのあるレッド・ブラウン・ベージュなど、落ち着いた色がおすすめ。青みピンクや淡いピンクは、顔色が悪く見える可能性があるので注意しましょう。
(左)「ローラ メルシエ ヴェロア エクストリーム マット リップスティック 06 ロック」
こっくりしたブラウンが肌になじみ、大人っぽさとおしゃれさを演出。マットリップとは思えないラグジュアリーなつけ心地です。
(右)「SHISEIDO メーキャップ ヴィジョナリー ジェルリップスティック 223 Shizuka Red」
絶妙な赤みブラウンが、大人の色っぽさを表現。ほんのりツヤのあるクリアな発色なので、ブラウンリップ初心者さんにもおすすめです。
・肌や見た目の印象は?
第一印象はクールでシャープで、キリっとしたカッコイイ印象や、華やかで人目を引くような印象の方が多いです。肌は色白もしくは色黒で、頬や耳たぶに赤みがなく、赤面しづらいのが特徴です。髪はツヤのある黒髪で、太く硬い方が多く、髪の存在感が強く見える場合も。瞳は、虹彩は黒めで瞳孔が見えにくく、白目と黒目のコントラストがはっきりしていて、目力が強いのも特徴です。
・似合うメイク&カラーと苦手なカラーは?
グレーなど無彩色を使ったメイクや、アイラインとリップをポイントにしたメイク、目元を強調したメイクなど、メリハリのあるシャープでドラマティックなメイクが似合います。肌は、本来持っているツヤ感や光沢感を活かした仕上がりにすると◎。カラーはブラック・グレー・レッド・シルバーなど、インパクトのある色が得意です。黄みの強い色はくすんで見えたり、明るく柔らかい色や淡い色はぼやけがちで寂しい印象になったりしやすい傾向です。
パープル・ブルー・シルバーなどのはっきりとした色。また、ブルべ夏で挙げたグレイッシュブルー・スモーキーピンクといったクールパステル系も似合います。ブラウンを使う場合は、黒に近いものをセレクトしましょう。鮮やかな色はポイント的に使用すると効果的。
(左)「マキアージュ ドラマティックスタイリングアイズS VI735 ソイラベンダーティー」
クールで深みのあるラベンダーが印象的な目元を演出。ブラシをすべらせるだけで美しいブラデーションが完成します。
(右)「マキアージュ アイカラー N PK144」
シルバーの繊細ラメが、目元の透明感をグッと高めます。どんな色とも相性がよく、ハイライトやベースカラーとしても使えます。
黄みの少ないローズやレッドがおすすめ。オレンジやブラウンは肌なじみが悪く、くすんで見えてしまいがちなので注意が必要です。チークポイントのメイクより、目や口をポイントにしたメイクの方が似合いますよ。
(左)「SHISEIDO メーキャップ ミニマリスト ホイップパウダーブラッシュ 05 Ayao」
一見濃いカラーに見えるけれど、なじませるとナチュラルな血色感に。透明感も高まります。ふわっとしたムース状で、つけ心地も◎。
(右)「ローラ メルシエ ブラッシュ カラー インフュージョン08 キールロワイヤル」
ひとはけで肌の透明感を上げる、深みのあるローズチーク。しっとりした粉質で、溶け込むように肌になじみます。
ローズ・ワイン・レッドなど、口元ポイントのメイクは個性が引き立つのでおすすめ。淡いピンクを使用する際は、目元をポイントにしておくと似合いやすくなります。
(左)「ローラ メルシエ ヴェロア エクストリーム マット リップスティック 26 フェム」
ブルベ冬タイプの個性を引き出す落ち着いたローズカラー。マットな質感が、今っぽい口元を叶えます。
(右)「マキアージュ ドラマティックルージュEX RS329 ローズランデブー」
肌なじみのいい、青みを含んだローズ。ひと塗りで顔色をパッと明るく見せてくれます。ツヤ感の高い仕上がりも◎。
「イエベ春タイプだけど、青み系カラーを使ってみたい!」「ブルべ夏タイプだけど、トレンドのオレンジメイクに挑戦したい!」という時もありますよね。そのような、パーソナルカラーの理論上苦手(似合いづらい)とされている色を使う場合は、塗る範囲を少なくしたりポイント使用したりするのがおすすめです。
また、アイシャドウにパーソナルカラー上の苦手色を使いたい場合はチークやリップを得意色(似合う色)にしたり、逆に、リップに苦手色を使うならチークやアイシャドウは得意色でコーディネートしたりすると、苦手色の印象が薄まり、色を使いこなしやすくなりますよ。
さらに、トーンに注目するのも◎です。例えば穏やかなトーンが得意なブルべ夏タイプさんがイエローベース系の色を使いたい場合は、同じ穏やかなトーンの黄み色(落ち着いたオレンジや明るいブラウン)をセレクトするなど、色の雰囲気を自分の得意なカラーと揃えることでも、苦手色の違和感を少なくすることが可能です。
一方、パーソナルカラーでは苦手とされている色をあえて使うことで、肌がクリアに見えたり華やかな印象に見えたりする場合もあります。例えばブルベさんがイエベ系カラーを使う際には、「イエローベース過ぎない」ということを意識してみてくださいね。過度であることを避ければ、メイクの幅がぐっと広がりますよ!
パーソナルカラーで導き出された色は、あくまでも「似合う(または似合いづらい)傾向のある色」ということ。自分の魅力や個性をアピールするためにも、パーソナルカラーを上手に取り入れつつ、自由にメイクを楽しんでくださいね!
photo:恩田さやか、いしだちひろ
●当記事は、編集部取材に基づいた情報です。また、個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用ください。
watashi+ 美容の情報編集部
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