季節のトラブル

虫よけに効果的な方法とは|虫が嫌いなアロマはあるの?

海や山へ、レジャーに出かける機会が増える夏。自然に触れてリフレッシュできる反面、虫にさされて不快な思いをすることもありますよね。虫さされを防ぐには、どのような対策をとるのがよいのでしょうか。

四谷三丁目皮膚科 院長
山田美奈先生

虫を寄せ付けない効果的な方法とは?

アウトドアライフの最中に蚊などの虫にさされたり、血を吸われたりすると、せっかくの楽しみが半減してしまいますよね。そうならないためには、どんな対策が有効なのでしょうか。

肌の露出を少なくする

虫さされの原因となる虫は、草地や森林、河川沿いや湖畔などに多く生息しています。このような自然豊かな場所に行くときは、できるだけ肌の露出を抑えることが大切。

夏場でも長袖の衣類や長ズボンを着用し、首周りには衿付きの衣類やストールやタオルを巻くなどして対応しましょう。頭部も、できるだけフードや帽子を被りましょう。

衣類は肌に密着するものではなく、肌との間にすきまができるゆったりめのものを選ぶと、衣類の上から刺されても貫通しにくいため安心です。また、蚊が発生する場所では足元もサンダルではなく、足指をしっかり覆う靴を履くようにしましょう。

虫が嫌うアロマを活用する

普段アロマテラピーに活用している精油(アロマオイル)が、虫よけになるのをご存知ですか?精油のなかには虫が嫌うとされる香りがあり、以下のような柑橘系・ハーブ系のすっきりとした香りが代表例です。

  • シトロネラ
  • レモンユーカリ
  • レモングラス
  • ゼラニウム など

お好みの精油を精製水とキャリアオイル、または精製水と無水エタノールと混ぜ合わせてよく振り、虫除けスプレーをつくるのもおすすめ。アウトドアグッズに吹きかけるか、タオルやハンカチに垂らして持ち歩くとよいでしょう。ただし、赤ちゃんや敏感肌の方、妊娠中の方などに直接吹きかけないようにしてくださいね。

市販の虫よけ剤を活用する

携帯用の蚊取り線香を焚く、または、市販の虫よけスプレーや虫よけシールなどを活用することで、アウトドアでも虫を避けることができます。

虫よけ剤を使用するときは、商品の配合成分をチェックするとともに、使用上の注意をよく読んで正しく使うようにしてください。また、小さい子供のいる環境では、火の取り扱いやスプレー剤の保管なども十分注意しましょう。

どんな虫・どんな場所に注意すべき?

さされたり咬まれたりすることで皮膚に炎症を起こす虫は、主に以下のような種類があります。それぞれ、生息していそうな場所に行くときは、前もって対策することが必要です。

  • 蚊…池や下水溝、古タイヤ、空き缶など、水が溜まった場所に卵を産みつけて繁殖
  • マダニ…山や草地、河川敷、身近な公園などに多く生息
  • ブユ(ブヨ)…山村部や別荘地の周囲、渓流のほとりなど。特に日の出・日没の時間帯に注意
  • ハチ…軒下や屋根裏、木の枝や洞などに巣をつくって周囲に生息
  • 毛虫…庭木(ツバキ、サザンカ、サクラ、カエデ、バラなど)の葉に産みつけられた卵から繁殖
  • ムカデ…草むらや石垣の間、落ち葉・石・植木鉢の下などに生息

虫にさされたらどうする?

虫にさされたときに皮膚に起こる症状は、主に「痛み」と「かゆみ」に分かれます。さされた直後からかゆみや赤み、じんましんが現れるケースもあれば、1~2日経ってからかゆみ・赤み、水ぶくれなどができる遅延型のケースもあります。

さされたり咬まれたりしたときはまず、水で洗って患部を清潔に。毛虫やハチなどの場合は、毛抜きや粘着テープを使って肌にささった毒針や毛を取り除くのも忘れないようにしましょう。

数日から1週間程度で自然によくなりますが、その間、かゆいからと肌をかいてしまうと炎症を広げてしまうおそれも。かゆいときは患部をビニール袋で包んだ氷や濡れタオルで冷やすか、かゆみを抑える薬を塗ってかきこわさないようにしましょう。また、症状が強い場合は、医療機関を受診するようにしてください。

海や山などのレジャースポットには虫がつきもの。夏でも長袖・長ズボンなどの服装で肌の露出を抑えたり、自宅にあるアロマオイルを上手に活用したりして、虫から身を守りましょう。万が一、さされたり咬まれたりした場合でも、肌をかくと炎症を広げてしまうので注意を。万全の備えで、休日を楽しく過ごしてくださいね。

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