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2024/04/08

成分、化粧品、食事...シミの予防対策。美白博士 資生堂の佐藤研究員が徹底解説

成分、化粧品、食事...シミの予防対策。美白博士 資生堂の佐藤研究員が徹底解説

シミやそばかすを防いで美しい肌を目指すなら、毎日の美白ケアが欠かせません。そこで今回は、美白ケアの方法から美白にまつわる疑問などを、美白研究に関わって20年以上の美白博士 資生堂の佐藤研究員に徹底的に伺いました!

<目次>

そもそも美白ケアって?

そもそも美白ケアとは、シミ・そばかす・色ムラなどを予防したい方が、その悩みに効果的な化粧品を積極的に取り入れてお手入れすることをいいます。できてしまったシミを消すのではなく、将来シミができないように予防するためのものです。資生堂の研究結果では、30代前半から後半にかけてシミの数が急増しやすいということが分かっているので、早めのケアがおすすめです。

主なシミの原因とメカニズム

シミ・そばかすの原因は1つではなく、主に以下の4つの要因が複合的に絡み合っていると考えられます。

●メラニンの過剰生成

(肌イメージ図)

紫外線を浴び続けると、「メラノサイト」という色素形成細胞が、メラニンと呼ばれる黒い色素をつくります。これは、過剰な光を吸収して紫外線の悪影響が体内に及ばないよう防御しようとするものです。日焼けをして肌が黒くなるのはこの働きによるもの。日焼けをするとメラニンが多く生成されて肌は黒くなりますが、健康な肌状態であれば肌の生まれ変わりとともにメラニンを含む古い角層が垢となって排出され、元の肌色に戻ります。一方、何らかの原因によって過剰に生成されたメラニンが排出されないと、シミやそばかすとなって肌表面に残ってしまいます。

●肌の酸化

紫外線を浴びると、体内で活性酸素が発生し肌を酸化させてしまいます。酸化は肌の中のいろいろな細胞や物質にダメージを与え、シミ・そばかすだけでなく、シワ・たるみなど肌の老化を促す要因にも。

●ターンオーバーの乱れ

肌は古い角層が剥がれ落ち、新しい細胞へと生まれ変わるターンオーバーを一定の周期で繰り返しています。正常なサイクルであれば、シミができたとしても古い角層とともに排出されます。

日常生活においても、お手入れ不足や寝不足、ストレス、ホルモンバランスなどによるサイクルの乱れにより、肌の生まれ変わりが滞って、肌内部にシミが停滞したり、角層が重層化してくすんで見えたりします。

また、紫外線をたっぷり浴びた肌は、メラニンが過剰に生成されるだけでなく、紫外線ダメージを受けた肌を守ろうとするため、ターンオーバーが早期化することもあります。その場合、うるおいを抱えきれない未熟な細胞が形成され、乾燥不足状態に。その結果、透明感が失われくすみ印象の原因になってしまいます。

●血行不良

顔中に張り巡らされている毛細血管は、肌に栄養を運ぶと同時に、メラニンなどの老廃物を排出する働きをしています。運動不足や冷えなどによって血行不良になると、できてしまったメラニンがスムーズに排出されずに蓄積し、シミやくすみを引き起こす原因となってしまいます。

シミ・そばかすを予防するためには、この4つの原因を意識してスキンケアアイテムを選んだり、生活習慣を改善することが大切です。

シミの種類・できやすい場所とは?

シミは、顔や身体の皮ふに生じる色素沈着の総称で、いくつかの種類に分類することができます。また、それぞれ原因やできやすい場所にも違いがあります。

<シミの種類>

●老人性色素斑

シミの中では比較的多く見られるのがこのタイプです。直径数mm~数cmくらいの大きさで、円状の形が特徴。紫外線に当たりやすい、ほお骨の上や手の甲、腕や肩などに多く見られます。

40代以降に現れることが多いシミですが、紫外線を長年浴び続けてきた人ほどできやすいため、年齢を問わず紫外線対策は欠かせません。また紫外線を浴びると、さらにシミが増えたり濃くなったりします。

●肝斑

おでこやほお、口周りなどに左右対称に現れ、広範囲に及ぶのが特徴。30代後半~40代の女性に多く見られるシミです。女性ホルモンの影響を受けやすいため、妊娠中に現れることがあります。また紫外線を浴びるとシミが濃くなったり、範囲が広がったりする場合があります。

●そばかす

正式には「雀卵斑(じゃくらんはん)」といい、遺伝的な要素でできるものを指します。5mm以下の小さなシミが、鼻の周りを中心に散らばるように現れます。3歳ごろから現れますが、年齢とともに目立たなくなっていくのが特徴。ただし、強い紫外線を浴びると濃くなる場合があります。

●摩擦黒皮症

ナイロンタオルなど硬いもので擦った時の刺激で生じるもの

<シミができやすい場所>

図9 資生堂グローバル調査報告委員会資料より(n=22)

種類によってできる場所はまちまちですが、日本人女性のシミが最も現れやすいのは「ほお~こめかみ」といわれています。この部位は紫外線などの影響を受けやすく、シミができやすい要注意ゾーンです。

このように、ひとくちにシミといっても、できる場所などによって種類が異なるので、自分のシミがどのタイプか見極めることも大切です。

【外側からのケア】シミ・そばかすを防ぐ薬用化粧品の成分&使い方

シミやそばかすを予防ケアするなら、スキンケアは外せません。とはいえ、「美白」と謳っているスキンケアアイテムってたくさんあって、一体どれがいいのかわからない...と思う人も多いのでは? そこで注目したいのが「美白有効成分」です。

ここからは、「美白有効成分」の特長をご紹介します。

<美白有効成分について>

① m-トラネキサム酸*

シミ部位の慢性微弱炎症状態に作用。メラニンを生成する細胞メラノサイトの活性化を抑制する効果や、肌荒れを防ぐ効果があります。
*トラネキサム酸

② 4MSK**

シミができる肌特有の状態を防ぎ、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)の乱れを整えて、溜まったメラニンを排出する効果があります。
** 4-メトキシサリチル酸カリウム塩

③ アルブチン

メラニン生成に不可欠な酵素「チロシナーゼ」の働きを阻害し、過剰なメラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ効果があります。

④ 安定型ビタミンC誘導体

メラニンを淡色化する作用を持つビタミンCをもとにつくられた化合物で、メラニンの生成を遅らせる作用があります。

⑤ ビタミンCエチル

ビタミンCの効果を十分に引き出す美白有効成分。角層深くじわじわ浸透して長く効果を発揮します。

このように「美白有効成分」には様々な種類があるんです。成分表示をチェックして、美白化粧品選びの参考にしてみてくださいね。

<美白化粧品の効果的な使い方>

美白化粧品は使い方も重要です。使用する期間や量のポイントを押さえて、美白有効成分の効果を最大限引き出しましょう。

●「使用期間」について

紫外線は1年中降り注いでいるので、夏だけでなく秋冬も続けて使うと効果的です。

●「使用量」について

使用量が少ないと効果が減少してしまうので注意。例えば「HAKU」の美白美容液の場合、適量は2プッシュですが、1プッシュしか使わないとムラづきになるという研究結果も。 使用量が少ないと美白有効成分が肌に行き届かないため、商品の裏面に記載されている適量を必ず守って使用しましょう。

■HAKU美白美容液の使用量比較(適量VS少量)

資生堂調べ

おすすめ美白化粧品

■m-トラネキサム酸配合*

満ちるうるおい。透明感あふれる肌へ導く美白美容液

美白有効成分「m-トラネキサム酸*」に加え、整肌サポート成分「ヒアルロン酸(保湿)」、「リピジュア**」を配合。シミ・そばかすを防ぐのはもちろん、角層をうるおいで満たし、透明感あふれる肌へと導きます。日常使いしやすい価格帯も魅力。
*トラネキサム酸
**リピジュアは登録商標です。

 

つやもちハリ肌へに導く美白クリームマスク

薬用美白有効成分「m‐トラネキサム酸*」を配合。メラニンの生成を抑えて、シミ・そばかすを防ぎます。さらに贅沢なうるおいにより、まるで良質な眠りから目覚めたときのような、明るくつややかでハリ感に満ちた肌へと導きます。
*トラネキサム酸

 

■4MSK*配合

ベーシックケアにも最適。美白有効成分配合の化粧水&乳液

美白有効成分「4MSK*」配合。毎日のベーシックケアで、メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぎます。たっぷりのうるおいで肌を満たすから、透明感のあるみずみずしいツヤ肌が続きます。さらに美容成分配合で、肌にふっくらとしたハリを与えます。
*4-メトキシサリチル酸カリウム塩

 

うるおって明るい肌へ! 美容液級化粧水

美白有効成分「4MSK*」配合がシミのもとへ。シミ・そばかすを防ぎ、うるおって、明るく透明感のある肌へと導きます。惜しみなくたっぷり使えるコスパのよさも魅力。
*4-メトキシサリチル酸カリウム塩

 

うるおって透けるような明るさへと導く美白美容液

資生堂が26年かけた先進の美白ケア。光りを巡らせ、解き放たれたように明るく輝く、うるおいに満ちた透明美肌へ。べたつかないテクスチャーとグリーンフローラルの香りで心地よく使用できます。

 

磨きをかけたようなつやと澄んだ輝きに満ちた肌に導く薬用美白美容液

美白有効成「4MSK*」配合。角層深く届けます。なめらかで浸透感の高い美容液で、肌に置いた瞬間、溶け込むようにスーっとなじむ心地よい使用感です。マッサージした後のようにやわらかくほぐされた肌感触も◎。
*4-メトキシサリチル酸カリウム塩

 

■美白有効成分をW配合

2種の美白有効成分を配合。進化した人気の美白美容液!

2つの美白有効成分「m-トラネキサム酸*」と「4MSK**」をW配合。独自処方で美白有効成分をシミのもとに速く深く届ける、「深透体験***」により、シミの原因に根本アプローチ。うるおいを与えながら肌環境を整え明るく澄んだ透明感のある肌へ導くエイジツエキス(整肌・保護)と、なじみを助ける導入保湿成分****も配合。シミの気にならない内側から輝きを放つような「美発光肌」へ導きます。
*トラネキサム酸
**4-メトキシサリチル酸カリウム塩
***美白有効成分がシミのもとまで「深く」浸透することを表す言葉
****キシリット、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、濃グリセリン

 

増え続けるシミ環境に着目した薬用美白美容液

美白有効成分「m-トラネキサム酸*」と「4MSK**」に加え、うるおって透明感のある健やかな肌へ整える「薬用有効成分純粋レチノール***」を配合。シミが増え続けるメカニズムにアプローチ。メラニンの生成を防ぎ、シミ・そばかすを防ぎます。みずみずしいテクスチャーですばやく肌になじみ、「つや玉」輝く肌へと導きます。
*トラネキサム酸
** 4-メトキシサリチル酸カリウム塩
**** 薬用有効成分レチノール:肌あれ、あれ性

 

【内側からのケア】シミを防ぎたい人におすすめの食材

シミ・くすみを防ぐには、身体の内側からのケアも重要な対策になります。ここからは効果的な栄養素や食材、さらにサプリメントの効果的な飲み方をご紹介します。

<シミ・くすみ予防に効果的な栄養素&食材>

シミやくすみ予防には、「ビタミンACE(エース)」と総称されるビタミンA、C、Eを積極的に摂取するのがよいとされています。それぞれの栄養素の効果と、その栄養素を豊富に含む食材をチェックしましょう。

●ビタミンA

<効能> 肌の新陳代謝を促進して、ターンオーバーを正常化する働きがあります。
<食材> レバー、あん肝、うなぎ、卵、乳製品

●ビタミンC

<効能> メラニン生成を遅延させたり、メラニン色素を淡色化する働きがあります。また肌の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。
<食材> リンゴ、キウイ、かんきつ類、ピーマン、さつまいも、じゃがいも、キャベツ、セロリ、ブロッコリー、かぼちゃ、ゴーヤ、ローズヒップティー、緑茶、クコの実

POINT

とくに注目なのが、クコの実。ビタミンCだけでなく抗酸化作用のあるポリフェノール類や、美肌づくりを助けるビタミンB群などをバランスよく含有していて、継続的に摂取すると効果的です。

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●ビタミンE

<効能> 血行を促進したり、肌の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。
<食材> ナッツ、小松菜、モロヘイヤ、きな粉、豆乳

▶︎「シミ・そばかす対策」におすすめのレシピはこちら
▶︎「くすみ対策」におすすめのレシピはこちら

サプリメントの効果的な飲み方って?

栄養素は、サプリメントから摂取するのもおすすめです。ご紹介したビタミンACEのなかでも、とくにビタミンC、Eは体内に蓄積されにくいという特長があります。血中のビタミン濃度を高く維持するために、1日数回に分けてこまめに飲むのがよいとされています。また、就寝中はビタミンが排出されにくいので、就寝前には必ず飲むようにすると効果的です。


美白ケアは、内側からのケアと外側からのケアをWでコツコツ続けることが大切。もちろん、毎日の紫外線対策も忘れずに。シミやくすみが気になり始める前からケアをスタートして、透明感あふれる肌を目指しましょう♪
*美白とは メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐことです。


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photo:shutterstock
●当記事は、編集部取材に基づいた情報です。また、個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用ください。

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資生堂研究員

資生堂研究員

研究員

資生堂の研究開発は1916年に始まり、品質と安全を最優先に、最新の皮膚科学と処方開発技術に基づいて開発を実現してきた。世界中の化粧品開発者が目標にする研究発表会「IFSCC」では、世界最多の受賞。
http://www.shiseidogroup.jp/rd/

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